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丸井今井邸の富山南斎能面展で仕舞を披露 (2004.4.25) |
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丸井今井邸保存会(加藤昇会長)が23日から3日間、三条市丸井今井邸オープン3周年記念事業の「富山南斎(ふざんなんさい)能面展」を開いている三条市本町3、丸井今井邸で、24日午後6時から地元能楽団体、三条宝生会の有志が仕舞を披露し、100人近くが鑑賞した。
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24日、丸井今井邸で行われた三条宝生会有志による仕舞 |
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一階の座敷で仕舞を披露、かがり火をたいた庭から鑑賞する計画だったが、空模様が心配だっため、1階の6畳二間続きに舞台と観客席を設け、廊下まで客が埋めた。
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メーンの演目、舞囃子
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富山南斎さん制作の老松の金びょうぶの前に、本来の三間四方より小さい二間四方の舞台。演目は素謡「能野(ゆや)」、藤(クセ)、藤(キリ)、巻絹、舞囃子小督の5番で、歩幅を小さく調節して演じた。
メーンの舞囃子は、能装束や面をつけずに能の主要部分を囃子(はやし)方の大鼓、小鼓、笛に合わせて8人の地謡方が謡曲を斉唱し、シテ(主役)が舞うもの。突き抜けるような鼓に澄み渡る笛、雅やかな謡曲が響き、観客を幽玄の世界へ引き込んでいた。
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会場を訪れた能面製作者、者富山南斎さん
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また、この日は午後2時ころから能面の製作者、富山南斎さん=福島県会津若松市=が来場して製作を実演した。市内外から数百人が訪れ、製作方法を熱心に質問する人も多く、富山さんは「後世に残したいから、私の知っていることは全部教える」と惜しみなく伝授した。
自作の面を持参して指導を仰ぐ人に、参考になればと作品をプレゼントすることもあり、「これほど喜んでもらえるとは思わなかった」と富山さんは熱意に感激。仕舞も鑑賞し、自身も能をたしなむ富山さんは「三条には、すばらしい人たちがいる」と感心していた。
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