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日蓮の真跡と判明した本成寺の曼荼羅本尊を30日まで一般公開(2004.5.28) |
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三条市・法華宗総本山本成寺(鈴木日艸貫首)は、寺宝として伝承する日蓮聖人の曼陀羅(まんだら)本尊が調査の結果、真跡とわかり、28、29、30の3日間、一般公開している。
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記者会見で日蓮の真跡とわかった曼荼羅本尊を解説する中尾立正大名誉教授
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真跡とわかった曼陀羅本尊は、中央に「南無妙法連華経」の題目、その両脇に「南無釈迦牟尼仏」と「南無多宝如来」、さらにその両脇に「不動明王」と「愛染明王」とあり、下部に「日蓮」の署名と花押がある。
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日蓮の真跡とわかった曼荼羅本尊
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料紙はコウゾの樹皮が材料の楮紙(ちょし)を加工したもので、幅44.8cm、縦29.5cmの紙を縦に4枚継いだ縦長で、全体の天地は112.5cm。 同寺は大小2幅の「日蓮聖人御真跡曼陀羅本尊」を保存する。小型のものはすでに真跡として知られていたが、今回、調査したものは内部では真跡と見ていたものの、一般には判断がなされていなかった。 一昨年、日蓮聖人の開宗750年にあたり、立正大学の中尾尭名誉教授に調査研究を依頼した結果、花押(かおう)や紙、墨の散り方などを決め手に真跡と結論づけた。 一般公開に先立って中尾名誉教授は28日午後12時半から記者会見して、この曼荼羅本尊を解説。多人数を集めた礼拝の場に掲げられたもので、日蓮聖人が佐渡配流されていた文永10年(1273)末から翌11年(1274)初めに、佐渡の信者のために書いたとみられるとした。
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記者会見の鈴木本成寺貫首
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また、日蓮聖人の真跡は現在、約110幅あると見ているが、新しい真跡が見つかったのは24、5年振り話した。
鈴木貫首は「本成寺の重宝として厳格に維持し、信仰の要として後生に伝えようと覚悟を新たにしています」と話し、文化財保護も一門に課せられた大きな使命と述べた。公開は3日間とも午後1時半から3時ころまで、拝観無料。
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