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大雨で三条市は41世帯、61棟が床下浸水、法面の崩壊も (2006.7.1)
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6月30日午後から降り始めた雨が強まったのに伴い警戒体制をとっている三条市では、7月1日午後1時現在での被害状況をまとめた。降り始めから1日明け方までに雨量は累計203.5ミリに達し、各所での道路冠水をはじめ、41世帯の61棟が床下浸水するなどの建物被害もあった。
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高橋市長も登庁し、第2次配備への移行の準備を進める三条市役所(7月1日午前0時44分)
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建物への浸水被害は、住宅などの床下35棟と店舗など併用住宅や倉庫などへの浸水26件の計61件。行政区ごとの内訳は、西本成寺1の10件が最も多く、次いで一ノ門2の9、条南町の7、興野2の5、南四日町4の3、元町、興野1、嘉坪川1、鬼木、東光寺がそれぞれ1件。公共施設では一ノ門保育所床下浸水、大崎浄水場の法面10立方メートルが崩落した。
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水位が上がって1日午前中は工事を休んだ一新橋そばの工事現場
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ほかにも、下田地区曲谷の土平橋仮設道路の路肩崩壊、牛ヶ首旧県道線法面崩れ、牛ヶ首下山線一部土砂崩れ、鹿熊川堤防裏6〜7メートル洗掘、三条地区の布施谷川白山新田白柳橋付近越水などの被害があった。
また、三条市消防本部の観測では、降り始めの6月30日午後2時から翌1日午前7時まで雨量を記録し、降り始めからの累計は203.5ミリに達した。1時間の雨量で最も多かったのは、30日午後11時から1日午前0時までの1時間の31.0ミリだった。
三条市は、30日午後7時までの1時間に27ミリの雨が降ったのに伴い、同7時20分に水害対応マニュアルに基づいて第1次の警戒体制に入った。深夜になっても雨はやまず、栄地区大面で午後11時までの1時間に41.0ミリ、三条地区でも午前0時までの1時間に31.0ミリと第2次配備の基準に該当する1時間雨量30ミリ以上を記録した。
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1日午前3時14分の昭栄大橋と五十嵐川
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未明も明かりがともる三条市役所(1日午前3時20分)
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市役所2階の大会議室に災害警戒本部が設置できるように準備を進め、災害警戒本部設置時の本部役員と高橋一夫三条市長も登庁。対応を協議したが避難準備情報の発令や避難所の開設などを行う第2次配備には移行しなかった。
また、午後9時55分から翌1日午前8時25分まで笠堀ダムが洪水調節を行った。旧一新橋付近での水位は、30日午後2時には6.43メートルで、1日午前1時10.16メートルから6時の10.25メートルまでは10メートル台で、ピークは午前2時の10.33メートル。同所付近では現在、河川改修工事が行われており、1日も作業を行う予定だったが、午前中は川の水位が上昇していて作業ができず、一新橋の仮橋付近では作業員が工事用のブロックにひっかかった流木などを取り除くなどしていた。
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