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五十嵐川築堤の偉人、松尾与十郎をテーマに現代の河川改修まで学ぶ与十郎堤探検ウオーク (2007.10.29)
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五十嵐川を愛する会は28日、三条市四日町の日吉神社からトリムの森までのウオークラリー「与十郎堤(よじゅうろうつつみ)探検ウオーク」を行い、参加した市民30人が河川改修の進む五十嵐川や明治に五十嵐川築堤に尽力した偉人、松尾与十郎(1832−86)にちなんだ三条の歴史の解説やクイズで楽しみながら歩いた。
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28日行われたウオークラリー「与十郎堤探検ウオーク」で五十嵐川左岸堤防を歩く参加者
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松尾与十郎は、五十嵐川の左岸側、今の三条市嵐南地区が五十嵐川のはんらんで繰り返し水害に遭ったことから私財を投げ打って築堤に力を注ぎ、明治10年、五十嵐川に左岸堤防が完成した。その足跡をたどった「与十郎堤」で、この日の探検ウオークは与十郎の胸像が建つ日吉神社から本成寺、御蔵橋、渡瀬橋、トリムの森とめぐる8キロのコースで行った。
親子連れなど30人が参加して午前8時半に出発。参加者は秋晴れの下、三条地域振興局や三条市、五十嵐川を愛する会メンバーから改修工事の状況や三条の歴史の説明を聞きながら歩いた。ゴールまで15カ所を設けたチェックポイントでは「与十郎が私費で架橋した常盤橋の前身松栄橋の幅員は?」、「御蔵橋のジャッキアップにかかる費用は?」、「本成寺の牛池に咲く花は?」などのクイズを解いた。
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諏訪地内の破堤現場で、新しい土地に最初に生える草「アカザ」と説明を聞く
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平成16年、7・13水害の諏訪地内の堤防決壊現場では、水防監視員から堤防決壊の要因などを解説し、メモを取って聞く人もいた。
三条市月岡2、樋口守さん(40)は「その後、(五十嵐川が)どうなっているか知りたくて」と家族4人で参加した。樋口さんは当時、堤防決壊の瞬間を自宅から目の当たりにした。避難に迷いながら堤防が見える自宅2階で昼食を食べていると、土手から茶色い水が流れ出すのが見えた。
その後、濁流とともに堤防上の道路のアスファルトがぱたんと倒れるように崩れ、慌てて車で避難した。あらためて改修工事の状況を自分の目で確認した樋口さんは、「ずっと進んでるんですね。安心して今後は住めるかな」と水害の心配が過去のものなる日が近いことに期待していた。
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