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吉ヶ平歴史散策ツアーで三条市下田地区山中の奥地、吉ヶ平の手つかずの初夏の自然のなかで13人が歴史散策 (2009.6.24)
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吉ヶ平保存会は21日、三条市下田地区山中の奥地、吉ヶ平で「吉ヶ平歴史散策ツアー」を行い、市内外から13人が参加して吉ヶ平の美しい自然のなかで歴史散策を楽しんだ。
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三条市下田地区山中の奥地、吉ヶ平で行われた吉ヶ平保存会による「吉ヶ平歴史散策ツアー」
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吉ヶ平へは、八木前から守門川に沿って10数キロ上流へ上る。源氏の落人が移り住んだと言われ、昭和45年の集団離村で800年の歴史を閉じた。今でも携帯電話の電波は届かない。
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雨生ヶ池を包む巨大なブナの木
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吉ヶ平分校を改装した山荘があり、同保存会はボランティアで山荘周辺の整備などを行っている。保存会のメンバーらが案内役となり、山荘からさらに約2キロ、奥へ入った雨生ヶ池(まごいがいけ)周辺や約1kmの大池周辺などを歴史をひもときながら散策した。
午前中は早朝に降った雨で蒸すなか、雨生ヶ池周辺を散策した。雨生ヶ池は、高さ20メートルはあるブナの原生林に包まれる。天然池で、最も深いところは20メートル近いとされる。県内で何百年も存在する天然の池は珍しいという。
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参加者で記念撮影
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案内役の説明では、池の名前は、江戸時代ころから「真生ヶ池」、「馬追ヶ池」、「雨ヶ池」などと変わり、地元では「まごいけ」と呼ばれていた。池に金物を入れると大雨になるとのいわれを話したが、保存会メンバーからは、子どものころに釣りに来ては釣り針を池に入れていたとの話に大笑い。ただ、釣りの帰りは言い伝えのように雨に降られたと話していた。
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大蛇と見間違うようなフナの群れ
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説明の途中、神秘的な緑色に染まったの池の表面に、大きな黒い影が動いた。参加者は一斉に目を凝らしたが、フナの稚魚の群れとわかり、「雨生ヶ池の大蛇かと思った?」とも。
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吉ヶ平山荘そばでツリーハウスづくり
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26年ぶりに吉ヶ平を訪れたという燕市の会社員藤田二三夫さん(38)は、「こんな山奥に家があったことなどを聞いたが、当時の暮らしの大変さは想像できない」と言い、今回は説明を聞いていろいろなことが良くわかったと話していた。
また、この日は、山荘前でツリーハウスづくりも行われており、昼には散策ツアーの参加者もいっしょに昼食を作り、鳥のさえずりと川のせせらぎのなかで、にぎやかな声を響かせていた。同保存会では今秋にも散策ツアーを行う計画だ。
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