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燕市産業史料館で伊藤豊成コレクション所蔵品展「プリカジュールの輝き」、プリカジュールのスプーンのコレクションを展示 (2011.2.4)
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燕市産業史料館では、2月4日から20日まで伊藤豊成コレクション所蔵品展「プリカジュールの輝き」を開き、医師で画家だった伊藤豊成さん(1915-2001)が収集したプリカジュールと呼ばれるエナメル技法が施されたスプーンのコレクションを展示している。
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20日まで燕市産業史料館で開かれている伊藤豊成コレクション所蔵品展「プリカジュールの輝き」
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伊藤さんは1915年に愛知県名古屋市に生まれ、名古屋帝国大学医学部を卒業。医師として働きながら、画家としても精力的に活動。1960年に銀座のデパートでマーキュリーとイタリア・ストロッツィ家の家紋の入った装飾の美しいスプーンと出会ってからスプーンのとりことなり、絵を学ぶためのスケッチ旅行やパリ留学のかたわら収集や研究も行うようになった。
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展示されているプリカジュールのスプーン
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同史料館は2008年に伊藤豊成コレクション世界のスプーン館を開設して所蔵品を展示しているが、収納を兼ねた展示のため、鑑賞しやすいとはいえず、今回はコレクションの整理も兼ねてあらためて環境も整えて鑑賞してもらおうと開いている。
展示しているのは、コレクションのうちプリカジュールが施されたスプーンのほぼすべての69点。プリカジュールはアールヌーボー期のフランスに生まれたが、展示しているのはほとんどがノルウェー製だ。
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展示されているプリカジュールのスプーン
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プリカジュールは、金属枠の中にエナメルを流し込み、焼成して固定する、手間のかかる難しい技法。エナメル技法としては七宝焼きと同じだが、金属の下地がないので光を通すとステンドグラスの色鮮やかな輝きを放つ。
展示されているスプーンの柄や皿の部分にプリカジュールが施されている。皿には葉や渦巻き、羽、柄には花や星がプリカジュールでデザインされ、加えてとても実用とは思えない凝った柄のデザインと組み合わされる。
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展示されているプリカジュールのスプーン
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光に透かして見られないので、華やかな輝きを満喫できないのは残念だが、これだけのプリカジュールのコレクションを見られるところは国内でもほかにないと言う。
また、6日午後2時から3時まで同史料館企画展示室で同史料館学芸員による作品解説会を開く。申し込みは不要だが、入場券だけ必要。
会期中の休館日は7日と14日で、開館時間は午前9時から午後4時半まで。入館料はおとな300円、子ども100円、土、日と祝日は、燕市内の小中学生と付き添いの保護者1人が無料になる。
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