三条市は名誉市民の漢学者、諸橋轍次博士の偉業を後世に伝えようと絵本『諸橋轍次博士ものがたり』を発刊した。
平成21年度に作成した紙芝居を絵本用に再構成したもので、A4判、34ページのカラー印刷。原本は新潟県民俗学会理事で三条市文化財審議委員、新潟妖怪研究所(@wildcatnipponia)代表、さらに随筆や漫画、イラストを描く新潟市・高橋郁丸さんが制作した。
今回は紙芝居の内容に加えて博士の父の盟友で博士の学塾「静修義塾」の先生・奥平米峰(儀平)。さらに講道館柔道の創始者・嘉納治五郎、三菱の創始者・岩崎小弥太と博士にまつわる偉人の人物紹介、それに博士の年譜を加えた。
1,000部を作成し、市内小中学校に各クラス1冊や市内中学校の図書室に5冊ずつ、県内図書館、国会図書館などに配布する。
また、博士の誕生日は1883年(明治16)6月4日なのにちなみ、6月4、5の2日間を「諸橋轍次の日」として、諸橋轍次記念館展示室を無料開放する。あわせて多目的ホールで博士の衣類や小物の特別展示、2日間とも午前11時からと午後3時からの1日2回の展示説明、2日間とも午前10時からと午後2時からの1日2回の生家での絵本の読み聞かせを行う。