全国の若手議員を中心に200人以上のメンバーで展開する「龍馬プロジェクト」の初めての新潟キャラバンが20日、三条商工会議所で行われ、同プロジェクトの同志を募った。
龍馬プロジェクトのメンバーで地元の名古屋豊三条市議と勉強会「県央みらい塾」で名古屋市議ともに学ぶ今井幸代田上町議の呼びかけで開かれたもので、会長の神谷宗幣吹田市議、会長代行の高岩勝人金沢市議、川裕一郎石川県議、中村圭介米沢市議、相田光照米沢市議のほか、オブザーバーで国定勇人三条市長、藤田博史三条市議、塩谷寿雄南魚沼市議、久保田陽一小千谷市議、さらに県央地域の青年事業者など17人が出席した。
会長の神谷市議は、自身が政治家を目指し、プロジェクトを始めるに至った経緯について話した。福島県高浜町に生まれ、大学時代にカナダ留学。弁護士への道をあきらめて経営が傾いた家業のスーパー経営に専念するも廃業。大阪府の教員採用試験に合格したが、友人からの資金援助もあってロースクールへ。
そのうちに政治活動に目覚め、2007年に大阪府・吹田市議選に出馬、当選。2009年に当時、大阪府知事だった橋下徹大阪市長とともに「大阪教育維新を市町村からはじめる会」を結成。さらに若手議員が地方から日本を変えていこうと龍馬プロジェクトを立ち上げ、全国をキャラバンで回って同志を集めている。
神谷氏は、橋本氏に龍馬プロジェクトの思いを伝え、「日本のビジョンをつくりたい、船中八策(せんちゅうはっさく)みたいなものをつくりたい」と話したら、橋下氏はあくまで大阪府の知事であって、日本の形まで言うのはおこがましいと言われたと言う。
大阪府だけでは国は変わらない、全国から一気に変えなければならいと言ったら、橋下氏から生意気だ、市会議員なら吹田市のことをまずやれと切り返されたと話した。
龍馬プロジェクトは政党にしない、超党派の地方議員が金と知恵を出し合って鍛錬を積む場とし、メンバーで国政にあがりたいメンバーがいたらみんなで応援する。若くて本気でやる覚悟のある国会議員が「2、30人集まったら変わる、そこに橋下さんみたいな発信力のある人とあるていどお金出すぞというパトロンができたら、それこそ新党をつくって日本を変えることができるかもしれない」と神谷氏。
一方でどんどん力をつける橋下氏に「思いがないのはわかってる」。「とにかく選挙に勝って力を握らないことには何も変わらないと言われたと。「揚げ句の果てに僕らが出してた船中八策を出すとか」と否定的な意見を述べる一方、「ただ、彼の発信力とか、突破力はすごいんですよ」、「どっかで連携をしてですね、やれたらいいなあという意見も片耳で聞きつつ、でもそれだったら最初からやってるはずだから多分、無理だろうな」とも話した。
最後に講評を求められた国定市長は、龍馬の時代から民主主義の舞台装置が整えられているいじょう、「とにかくやるしかない」という持論を示した。「わたしは結構、やりたい放題やらせてもらっている」、「中では独裁だとか、いろんなことをいわれるわけで、橋下さんの話を聞いてるとなんだ俺のことなんじゃないかと」と笑わせながらも、「それがわたしの役回りだと思うし、自分がやらなければいけない立場に就いているのでやるしかないでしょうと」。
政策を視覚化し、ひとつの政策を1枚の紙で表現できるまでブラッシュアップさせなければならないことを三条市の新年度予算案の説明資料で示した。「この指とまれをできるようなビジョンづくりに精力をつぎ込んでいただくことを切に願う」とエールを送った。
名古屋三条市議は、「わたしがふだん思っていることと神谷会長がお話しされていること、すごく似ている、重なる部分がありました」、「龍馬プロジェクトでも神谷会長のもと、自分のできることを探しながらやっていきたい」と話した。