子どもたちの目線で取材した記事を子どもたちから読んでもらおうと、燕市は初めての子ども版広報紙発行に向けて9日、子ども記者に応募した小学校5、6年生21人の子ども記者任命式を行った。
子ども記者は6月15日まで公募した。男8人、女13人で、学年は5年生9人、6年生12人、地区別では燕地区11人、吉田地区8人、分水地区2人の内訳。午後6時半から吉田庁舎で行った任命式には保護者も出席し、すでに左腕に「つばめ子ども広報」とある腕章をつけた子ども記者一人ひとりに鈴木力市長から任命書を手渡した。
鈴木市長は定員10人の募集に2倍以上応募があったことを喜び、「これからは燕市の広報マンとしていろんな所に取材に行って、いろんな話を聞いて、皆さんのお友だちにわかりやすくさせる、そういったことをやっていただきたい」。
藤沢健一教育長は、記者の定義を辞書などからひもといて「新聞記者は大変だということです。ぜひ10月までしっかり修行を積んですばらしい記事を」と求め、子ども記者の記事が「燕市民を元気づけ、勇気づけてくれることを期待」し、激励した。
続いてさっそく初仕事の編集会議へ。3つの班に分かれてゲームや自己紹介を行って打ち解けたあと、あらかじめ子ども記者と市役所が出したテーマのなかから、それぞれの班がどのテーマを選ぶか話し合った。
最終的に各班が選んだのは、エフエム放送、歴史、まつりの3つで、会議は9時近くまで続いた。子ども記者に手を上げただけに子どもたちの意識は高く、自己紹介で申し込んだ理由を「燕のいいところや医療機関を調べてみたい」、「こういう機会はなかなかないので」、「より多くの人に燕を知ってもらいたい」と話していた。
各班についたまとめ役の担当職員をよそに議論が白熱することもあり、編集会議に顔を出した鈴木市長も予想以上の子どもたちの熱中ぶりに最後まで付き合い、迎えに来た保護者にも「もうすぐ終わりますよ」とにこにこ顔だった。
子ども版広報紙は、ことしの「広報つばめ」1月1日号の巻頭特集で、鈴木市長が対談した小学生が子ども向けの「子ども向けの広報を」とアイデアを出したのがきっかけだった。その場で鈴木市長は興味を示し、さらに夏休みに合わせて具体化した。
「広報つばめ」10月15日号の真ん中のページを抜き取ると子ども版広報になる形で、フルカラー8ページの子ども版を発行する。スケジュールは19日と30日にも編集会議を開いてレイアウトや取材方法を検討し、8月に取材。8月下旬から9月下旬にかけて3回、編集会議を開き、校了は10月4日。