8月26日に燕市児童研修館「こどもの森」で開かれる全国大会予選会を兼ねた「C1カロムグランプリ新潟大会」に向け、ひとりでも多くの参加者を集めようと10、11の2日間、燕市立燕東小学校(外山健蔵校長・児童243人)で昼休みを使ったボードゲーム「カロム」の練習会が開かれた。
カロムはビリヤードに似たボードゲーム。60センチ四方の四角い盤の四隅にポケットがあり、コインを厚くしたような形の「ストライカー」と呼ぶ玉を指ではじき、同じ形の「パック」と呼ぶ玉に当ててポケットに落とすのが遊び方の基本だ。ビリヤードのように当てる位置を変えてパックを飛ばす方向を変えたり、壁の反射を利用したりでき、意外に奥が深い。
練習会2日目の11日は学校に3台のカロムを持ち込み、地元でカロムの普及に努めるその名も「カロム大使」3人が指導。児童の参加は自由で、昼休みに校内放送で参加を呼びかけてると、30人余りの児童が集まった。前日も参加した児童はすでに大まかなルールを覚えており、初めて参加する児童には、プレーしながらルールを覚えてもらった。
プレーする子もしない子もカロムを囲んで熱中。見事なスーパーショットを決めたり、ミスをしたりに大きな歓声や黄色い声を上げ、すっかりカロムに夢中で、気がつけば見学する先生もプレーに口を出して一緒になって楽しんでいた。
この練習会を仕掛けたのは、同校の学校ボランティアでもあるカロム大使の霜鳥英梨さん=燕市中央通4=。大会に使うカロムは、絵本作家中川ひろたかさんの呼びかけで、東日本大震災で被害を受けた福島県いわき市の障がい者施設や中小企業で作られている。
9月13日にいわき市でカロムの全国大会が開かれ、その予選会を兼ねているのが8月26日の新潟県大会。新潟県大会の入賞者が全国大会に進めるが、県大会の名に恥じない規模になるよう、霜鳥さんは地元ではほとんど知られていないカロムの普及に努めている。
その一環で、自身が燕東小の学校ボランティアであり、学区内に住むこともあって同校に練習会の開催を頼んで実現した。「子どもたちに知ってもらって、何とか新潟県大会の出場につながってくれれば」と期待。入賞者の全国大会出場にかかる経費も寄付でまかなおうと、手弁当で大会の準備を進めており、カロムに興味のある人は「みんなともだち」事務局の「こどもの森」(電話・ファクス:0256-61-1551)へ連絡を待っている。