8月18日から20日まで埼玉県越谷市で開かれた第42回全国中学校剣道大会の男子個人戦で準優勝した燕市立小池中学校剣道部主将の3年生熊倉信広君=燕市柳山=が5日、鈴木力燕市長を表敬訪問した。
熊倉君は県大会で2連覇して昨年に続いての全中。昨年は3回戦で敗れ、ベスト32だった。ことしは各都道府県代表96人がトーナメントで競った。
熊倉君は首から準優勝のメダルを下げ、トロフィーを持参して長谷川修校長、剣道部顧問の堀田秀浩教諭と3人で市役所を訪れた。試合の状況について堀田教諭は熊倉君が準々決勝から面が決まりだした戦いぶりを見て「これはひょっとして日本一になるんじゃないかと思って楽しみに見てたんですけど」。
決勝の相手は初顔合わせの茨城県の2年生で、前半1分くらいを見ていて「ますます優勝でききそうだなと楽しみにしてた」。しかし相手の反則で試合が止まったところから、相手が奇襲戦法に出て胴で勝負したが、一瞬、出遅れて審判の判定も割れた状態になり、さらに残り時間が少なくなって無理に勝負にいったところをうまく打たれたが、「内容は負けていないと思った」、「優勝してもおかしくない力をもっている」、「そういう意味では残念だった」と悔しさをにじませた。
熊倉君は、「1年間、自分がやってきたことをしっかり試合に出そうと思って」と結果も冷静に受け止め、鈴木市長は逆に頂点に立たなかったことが「長い目で見れば良かったという話になるかもしれない」と前向きに評価した。
熊倉君は男ばかり4人きょうだいの三男で、4人とも剣道をやる。2歳上の兄も一昨年は県大会で優勝しており、この3年は毎年、県大会優勝を熊倉家がさらっている。長谷川校長は、剣道部の活躍が生徒の目標になっており、「ちっちゃい学校ですけど、剣道部が頑張ってくれるので、底があがってきているというか、いろんな部活が活躍してくれるようになってくれ、そういう意味ではいいお手本があるので、活力の源になっているなという気がしますね」と剣道部だけにとどまらない全校への波及効果を喜んでいた。
小池中の剣道の強さについて堀田教諭は「部員がどれだけ本気になって練習に取り組めるか」、「小池中の剣道の戦い方をいかに理解しているか」が大切と言い、藤沢健一教育長に厳しい戦いに勝つひけつを聞かれた熊倉君は「日頃の練習だとか試合前に集中すること」と話していた。
熊倉君は身長170センチで、出場選手の中ではそれほど大きい方ではない。言葉は最低限というくらい少なかったが、おとなのジョークに白い歯をこぼしていた。