【小耳聞き耳】岩室温泉開湯三百年まつりからの三条マルシェ (2013.6.10)

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9日は暑かった。三条の最高気温は25.5度だったが、体感的には30度近くに感じた。その暑さのなか、午前は岩室温泉開湯三百年まつり、午後から三条マルシェを取材した。岩室温泉開湯三百年まつりは、三条マルシェ的なコンテンツが大きな割合を占めることから、どういう形で実現されるのか興味があった。

岩室温泉開湯三百年まつりの「ゆくみ行列」
岩室温泉開湯三百年まつりの「ゆくみ行列」

結果から言えば、初めてのイベントにもかかわらず、非常にうまく運営されていた。にぎわいも十分。初めての「ゆくみ行列」も予想した以上に充実していた。三条マルシェに学んだのか、あるいは偶然なのかはわからないが、ブラックボードにPRを書く店舗もあるなど、三条マルシェを彷彿とさせるところがいくつかあった。

三条マルシェ風のブラックボード
三条マルシェ風のブラックボード

三条マルシェの歩行者天国と違ったのが、いわゆる雁木の有無。三条の中央と一ノ木戸の商店街には雁木があるが、岩室温泉の温泉街にはない。三条マルシェではテントが並ぶと、雁木で奥まった背後の商店街の店舗と切り離されてしまう。一方、岩室温泉は店舗こそ少ないものの、テントと既存の商店が一体化した印象で、通りに面した駐車場などのスペースのある会社は、いすやテーブルを並べて休憩場所として開放するなど、既存の街並みにうまく溶け込んでいた。岩室もやるな〜と思いつつも、いまだに新潟市であるということに違和感を感じざるを得ない。

それはともかく、おもしろい店も多かった。マガモでコメを有機栽培する地元の「さいとう農園」さんは、今が旬のソラマメを販売。実はソラマメをそれと認識して食べた記憶はないが、焼いたり湯通しして食べるとうまいとか。ランのようなソラマメの写真も見せてくれた。

さいとう農園のソラマメ
さいとう農園のソラマメ
出店を準備するさいとう農園
出店を準備するさいとう農園

新潟市を拠点とするケータリングの「DAIDOCO」さんが出店。聞き覚えのある名前と思い、話を聞くと、2011年に燕三条ブランドプライドプロジェクトの朝カフェで調理を担当したとのことで、思い出した。近く岩室の古民家に店を出すと言う。米粉の笹だんご風シフォンケーキをいただいた。彩りもさわやかで、もちろんおいしかった。

「DAIDOCO」も出店
「DAIDOCO」も出店
「DAIDOCO」の笹だんご風シフォンケーキ
「DAIDOCO」の笹だんご風シフォンケーキ

新潟の野菜ソムリエ、山岸拓真さんは野菜ソーメンで出店。三条市・一ノ木戸商店街のまちのみんなの交流拠点「みんくる」で先にツバメコーヒーとのコラボレーションで「やさいのへや」を開き、25日に2回目を開催する。「ものづくりは文化ベースで考えなければ」などと思いの一端を話してくれた。燕三条イタリア野菜研究会との交流もあり、今後、燕三条地域でも活躍してくれそうだ。

新潟の野菜ソムリエ、山岸拓真さん
新潟の野菜ソムリエ、山岸拓真さん
山岸さんは野菜ソーメンを販売
山岸さんは野菜ソーメンを販売

燕市吉田地区の吉田商工会青年部(五十嵐竜吾部長・部員50人)は、鳥肉のレモン和えで出店した。鳥肉のレモン和えは三条発祥で燕、弥彦の学校給食で広まった料理。最近、地元の名物料理にという機運が高まっており、燕市の鈴木力市長もまんざらでもなさそうだ。吉田ボランティアまつりなどに出店したことはあるが、地元を離れての出店は今回が初めて。部長の旅行代理店経営五十嵐竜吾さん(35)=燕市東栄町=は「三条はカレーラーメンがあるけど、吉田と考えると鳥肉のレモン和え。名物として根付くものにするには、外へでるしかないと思って」。150食を用意して販売に励んでいた。

吉田商工会青年部は初めて地元から外へ出て鳥肉のレモン和えを販売
吉田商工会青年部は初めて地元から外へ出て鳥肉のレモン和えを販売

三条マルシェは午後になると客が少なくなるので、開湯三百年まつりのユニークなイベントに後ろ髪を引かれつつ、三条マルシェの取材へ。相変わらず日差しが強く、すでにぐったりだったが、肥えた老体をだましだまし店舗を回った。

フリーペーパー『DAGODA』に三条市の「小路の魅力発掘事業」を掲載するため、7日から9日まで三条市へフィールドワークに訪れていた東京芸術大学美術学部デザイン科と法政大学デザイン工学研究科の大学院生に遭遇。初日は3人だったが、2日目から2人が合流して5人に。暑さにこたえているようすだったが、精力的に取材に回っていた。

三条マルシェを取材する東京芸術大学美術学部デザイン科と法政大学デザイン工学研究科の大学院生
三条マルシェを取材する東京芸術大学美術学部デザイン科と法政大学デザイン工学研究科の大学院生

これまでは、街を歩いている人がいないことに驚いていたが、三条マルシェでは逆に若者の多さに驚いていた。3日間で印象に残ったことはと聞くと、ひとりの大学院生は、ステージイベントで演奏していた吉田睦&ザ・ゴールデンズをあげ、吉田さんのCDを買ったとうれしそうに見せてくれた。それでこそ学生、花丸です。

三条マルシェを取材する東京芸術大学美術学部デザイン科と法政大学デザイン工学研究科の大学院生が市長を囲んで記念撮影
三条マルシェを取材する東京芸術大学美術学部デザイン科と法政大学デザイン工学研究科の大学院生が市長を囲んで記念撮影

ちょうどそこへ訪れた国定市長を囲んで一緒に記念撮影。国定市長は『DAGODA』をべたぼめで、ここでも大学院生に燕三条のフリーペーパーを作ってほしいと話しており、そう遠くない将来、実現するはずだ。

おなじみの県立三条商業高校商業クラブの「いかパン屋」が出店していた。1年生4人、2年生と3年生が1人ずつの6人が売り子となり、8種類のパン、これまでより40個多い520個を3時間半で完売。国定市長も2つ買ってくれた。1年生にとっては今回が初めての出店で、完売したときは喜びのあまり、みんなで自然にハイタッチしたと言う。

三条商業高校商業クラブのいかパン屋
三条商業高校商業クラブのいかパン屋

1年生石月亜実さんは「あっ、いかパンだって言われて、有名なんだなと知名度に驚きました」。お客さんに「頑張ってね」と言われるのがうれしかった。「接客側に立つのも新鮮で楽しかった。子どものころに学校でイモを売ったことがありますが、それをちょっとバージョンアップした感じ」と話していた。

会場では、かつてのミュージカルを演じていた人とも知り合えたが、長くなるのでそれはまたいずれ。3頭のアルパカが人気を集めた。(株)山古志アルパカ村からやってきた。中越地震の復興のため、観光客の誘致に役立てばとアルパカの寄付を受けてから同社はアルパカを飼育しており、現在は28頭を飼育する。

大人気のアルパカ
大人気のアルパカ

どうしても確かめておきたいことがあった。税関にはなんとフェイスブックページがある。その6日の投稿に、米国からのアルパカが新潟県の牧場へ行くとあった。もしかして、このアルパカが三条へ来るんだろうかと気になっていた。さっそく同社の人に確かめると、正解。三条へ連れてきた3頭のうち1頭が税関を通って同社へ来たばかりのアルパカとのこと。税関から同社へ、フェイスブックページにアルパカを掲載していいかと連絡もあったとのことで、もやもやがすっきりした。

三条に来た3頭のアルパカのうち1頭は税関のフェイスブックページに掲載されたアルパカだった
三条に来た3頭のアルパカのうち1頭は税関のフェイスブックページに掲載されたアルパカだった

それから恒例で、カナダ出身の三条市国際交流員ピーター・カーターさんが調理する「世界のキッチン」の店でバナナパンケーキを味わった。甘くてちょっぴり疲労も回復。

ピーター・カーターさんが「世界のキッチン」でバナナパンケーキを調理
ピーター・カーターさんが「世界のキッチン」でバナナパンケーキを調理

一ノ木戸商店街のまちのみんなの交流拠点「みんくる」に立ち寄った。今回も土間にチョークで自由に落書きできるイベントを行っていた。新潟県観光キャンペーンのキャラクター、レルヒさんを描いている女性がいた。この絵が実にうまい。あまりのうまさに思わず声をかけた。すると今度はスヌーピーも描き、いろんな人がいるなと感心。

「みんくる」の土間にチョークで描かれた見事なレルヒさん
「みんくる」の土間にチョークで描かれた見事なレルヒさん

そして最後はカフェ「トゥジュール」さんで締め。できたての温かいドーナツを勧められてさっそくいただいた。うまいの一言。店主の「米粉だけでできているんですよ」に「えーっ!」とびっくり。米粉とはまったく気付かなかった。

「トゥジュール」の米粉ドーナツ
「トゥジュール」の米粉ドーナツ

そして取材終了。昼間から路上で酔っ払っている友だちに別れを告げた。なんて平和なんだろう。それだけで三条マルシェ万歳!な気分になる。楽しませてもらったひとりとして関係者、出店者の皆さま、あざっす!。


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