燕市米納津、曹洞宗補陀山「安楽寺」(石村裕憲住職)は本来の節分より2日早く日曜の1日、恒例の節分会の豆まきを行い、米納津の集落から100人以上が集まってユーモアもあふれる豆まきを老若男女が一緒になって楽しみながら厄払いした。
子どもたちが寺を訪れるきっかになる楽しい行事をと、15年ほど前に先代の住職が豆まきを始めた。当初は十数人の参加しかなかったが年々、規模が大きくなり、米納津では欠かせない年中行事のひとつになっている。
風が強く、時々、横なぐりの雪が降る荒天だったが、本堂にはお年寄りと親子連れを中心に集落の老若男女100人以上が集まってぎっしりになり、午前10時半から行った。今回は豆まきの前に初めて落語も行い、燕市に住む県立盲学校中学部3年の“たら福亭美豚(たらふくていびとん)”さんが30分間、参加者をたっぷり笑わせて始まった。
石村住職が節分で初めて導師を務め、2人の伴僧とともに節分会の祈とうで厄払い行ってからいよいよ豆まき。運営は壇信徒で、まずはなぜか童謡「お猿のかごや」が流れて、それにあわせたふん装で、小袋入りの豆菓子を投げて配布した。
そしていよいよ鬼の登場。太鼓の音を合図に赤、青、黄、緑などの色の5匹の鬼が「うおーっ!」と大声をあげて登場し、手にした金棒やなぎなたを振り回して大暴れした。
ふん装は手作りとはいえ、なかなかの迫力。小学生には通用しなかったが、幼児は火が着いたように大泣きしていた。ころ合いを見計らってナンキンマメもばらまいた。参加者は豆で鬼退治するよりも豆の獲得に懸命でにぎやかだった。
鬼が退散すると、みんなでいっせいに豆の掃除。長テーブルを並べるとお待ちかねの恒例のカレーライスをみんなそろって「いただきます」。甘酒も振る舞われ、春を待つ節分をたっぷり楽しんだ。