三条市は10日、東日本大震災の影響で三条市に避難している福島県の人たちの一時帰宅を支援する日帰りの一時帰宅支援バスを運行し、南相馬市小高区の8人と現地での片づけ作業などボランティア活動を行う27人が同乗して福島県南相馬市で作業を行った。
一時帰宅を支援のボランティアは、三条市と三条市社会福祉協議会が募集した日帰りの活動で、2013年から年に2回実施し、今回で6回目。
参加したのは、三条22、燕3、新潟1、長岡1の男性23人と女性4人の計27人。年齢層は40代2、50代4、60代17人、70代4人。60歳代が中心と平均年齢は高く、27人のうち21人がこれまでにも参加したことがあるリピーターだ。
今回、一行は個人宅2件に分かれて、庭の木の剪定、大人の背丈より伸びた草の草刈り、直径30センチほどの立木の伐採などを行う。日中は25度くらいになるなかでの作業。
夜明け前の午前4時、雨の降るなか、三条市総合福祉センターから三条市の用意した大型の貸切バスに乗り込んで出発。午前9時に南相馬市災害ボランティアセンターに到着した後、2班に分かれて午後3時半まで作業を行い、4時に南相馬市を出発。
6回とも参加しているという三条市の69歳の女性は、「自分も水害(7.13水害)にあったから、つらいめにあった人のお手伝いがしたいと思って」。また、震災後に三条市が開設したソレイユ三条の避難所で、「双葉食堂」の人たちをはじめ顔見知りになったこととも参加のきっかけだったと話していた、
三条市からのボランティアバスの出発には毎回、参加者に食べてほしいと、握ったばかりと思われる温かいおにぎり数十個が市民から届けられている。また、市内の飲食店4店舗(いこい食堂、はらや、龍昇園、レストランMIYOSHI)も食事券を提供している。それぞれ、現地には行けないけれど、せめて気持ちだけはとボランティア参加者を応援し、思いを託しているようだ。