三条市元町、ラーメン店「龍昇園」(刈谷栄治さん経営)は4月20日から30日までの10日間、1日10杯限定で氷頭(ひづ)ラーメンを1杯200円で提供し、売り上げを熊本地震の義援金とする「平成28年熊本地震救援チャリティラーメン」を行っている。
チャリティーラーメンは、通常1杯900円で販売している五十嵐川を上るサケをスープに使った季節限定の「氷頭みそラーメン)」。1日10食だけ200円で販売し、その売り上げすべてを義援金にする。毎日、10食がなくなったら200円での販売は終わる。
同店は、さまざまなチャリティー活動に参加している。「氷頭ラーメン」を発売した2004年に中越地震の義援金を寄付して以来、毎年11月ころ、「氷頭みそラーメン」の発売にあわせたチャリティーラーメンも行っているが、熊本の震災を受けて急きょ、今月で終わる氷頭ラーメンを使ったチャリティーを実施している。
チャリティーラーメンのほかにも、地元の人などが作ったミニチュア下駄の竹細工や陶芸の人形、和釘の線香立てなどを並べ、100円以上の気持ちを募金してもらうチャリティー販売も行っている。
今回は、恒例のチャリティーラーメンとは違って、急な企画ということなどから広告はせず、店を訪れる常連の人たちが協力している。1杯200円のラーメンを食べて、募金箱に1,000円札を入れていく人もいるという。さらに、災害が起きると行動する刈谷さんのことを知る客が、義援金にと3万円を届けてくれたと言い、大勢の協力に感謝していた。
義援金の送り先は、縁のある熊本県八代市の人を通じてと考えている。その人は毎月、出張で三条市を訪れている同店の客の「金物屋さん」。三条市が大きな被害を受けた2004年の7.13水害のとき、「三条市に寄付してくれと、おれんとこに10万円を置いてったんだ」、「そのお返しのつもりで」と刈谷さんは話し、その「金物屋さん」を通して、熊本の人の役にたつように送ってもらおうと思っているという。