東京ヤクルトスワローズと交流して6年目になる燕市は29日、市役所で初めてのスワローズスプリングフェスを開き、スワローズのマスコットキャラクターで燕市PR隊鳥(長)の「つば九郎」が来燕して声優田中秀幸さんの燕市PR大使任命式、デーブ大久保氏トークショーなどのイベントに約600人が来場してにぎわった。
会場には協賛企業など10のブースを開設してスタンプラリーも行われた。ステージイベントは、鈴木力市長とつば九郎の筆談トークで始まり、つば九郎ファンが行列をつくって開場を待った。
燕市PR大使の任命式で田中秀幸さんに鈴木市長から燕市PR大使のたすきや任命書を手渡し、続いてデーブ大久保氏トークショー。つば九郎による市のPR動画「燕市ダーツ旅」の生収録、つば九郎とのじゃんけん大会と次々とイベントを行った。
前日から燕市入りしているつば九郎は、ギャグもきれっきれ。冒頭から「こうようしゃ(公用車)できました」と都知事をちくり、福山さん宅侵入事件にかけて「あいかぎはわたさない」と時事ネタも盛り込んだ。
田中秀幸さんが「ワンピース」のドンキホーテ・ドフラミンゴの声で登場してわかせると、つば九郎は「キン肉マン」のテリーマンや「キャプテン翼」のロベルト本郷の声で質問に答えるよう田中秀幸さんに求め、田中秀幸さんは「無茶ぶりのキャラなんですね」と脂汗だった。
一方、元西武ライオンズの捕手で楽天ゴールデンイーグルス監督も務めたデーブ大久保さんのトークに顔を出したつば九郎。デーブ大久保さんとは一緒に東京で飲み歩く古い仲。デーブ大久保さんが新橋で居酒屋を経営していることから「ふくぎょうはもうかりますか?」と水を向けるとデーブ大久保さんが反撃だ。
スワローズの宮本慎也選手が引退してからは「つば九郎がいちばんの古株になった。選手はみんなつば九郎を“さん”付けで呼ぶ」などとデーブ大久保さんにさんざん茶化され、極め付けは「つば九郎の本名、言っちゃおうかな〜」に今度はつば九郎が脂汗だった。
田中秀幸さんは、1羽と4人目の燕市PR大使となった。奥さんが燕市出身で毎月のように燕市を訪れており、燕市の自然、中ノ口川やおいしい食べ物、ラーメン、新潟の日本酒などが好きと話した。
田中秀幸さんのサイン会には20人以上が列をつくった。香川県からこのためにだけに訪れた22歳の女性は、田中秀幸さんが演じる役のなかでもゲーム「メタルギア」に登場する“オタコン”の愛称のハル・エメリッヒ役が好き。これまでイベントで遠くから田中秀幸さんを見たことはあるが、じかに話したのは初めてで、「すごくまじめで人柄が良さそうな感じだった」と大興奮していた。
デーブ大久保さんは、ナマラエンターテイメントの中村博和さんを相手にお笑いタレントのような軽妙なトークで会場をわかせた。そのなかでも「昨年のヤクルトは戦術でリーグ優勝した」、バッティングで「わざとやるのは手先でやる。開き直った方がいい」と考え過ぎは逆効果になるといった自身の野球に対する考えや思いに力を込めて話した。