25、26の2日間、新潟市南区・月潟地区で「月潟まつり・伝統芸能フェスティバル」が開かれ、26日に月潟白山神社で行われた伝統芸能フェスティバルには、三条市に伝わる県指定文化財の三条神楽も上演された。
三条神楽は三条市内6社が保存する32舞の神楽で、1963年に県指定文化財に指定されている。月潟まつりの伝統芸能フェスティバルには、5年ぶり2回目の出演。三条神楽を保存する神社のなかでも中心的な存在の神明宮の伶人会の3人の舞手と3人の囃子で「大鉾の舞」と「五穀捧の舞」を待った。
伝統芸能フェスティバルでは、中学校の吹奏楽、和太鼓、獅子舞、樽きぬたなどが披露され、三条神楽はトリの地元「角兵衛獅子の舞」の前。境内に設置した舞台で200人を超す観客が見守る前での舞に、出番直前は「気持ちが悪い」というほど緊張する舞手もあり、出だしこそ緊張していたが、まもなくふだんのペースを取り戻し、三条神楽の魅力を十分に披露した。
ラストの「角兵衛獅子の舞」は、新潟市指定無形民俗文化財で、美空ひばりが歌った「角兵衛獅子の唄」でも知られる月潟の伝統芸能。テープに残るだけだった囃子を昨年、生演奏で復活させた。その後、月潟白山神社での披露も予定されたが、いずれも雨で屋内に会場を移して行われた。
今回は朝方に強い雨が降ったが幸い、昼前にはやんで初めて月潟白山神社で奉納。拝殿で祝詞をあげ、舞子も参拝してから上演。囃子は太鼓と口上、笛の2人1組で、2組が交代で行い、生演奏の角兵衛獅子の舞が本格復活。見物客やカメラマンは中学生による軽業のような舞に大きな拍手を送っていた。