燕市井土巻、洋食器センター「キタロー」は26日(日)で営業を終了することがわかり、開業から31年で幕を閉じることになった。
「キタロー」を運営する新潟物産株式会社が、このほど取引先に営業終了を知らせる文書を送付した。文書では営業終了の理由として、大型バスの料金高騰による観光客の減少、さらには道の駅との競合をあげ、役割を終えたとしている。
公式ホームページによると「キタロー」は、北陸自動車道・三条燕インターから500メートル余りの場所に1986年(昭和61)開業。スプーンメーカー直営のファクトリーショップで、スプーン製造見学、洋食器をはじめ燕三条地域で製造される包丁などを販売している。
団体に対応したレストランも備え、大型観光バスによる観光客を集め、燕の産業観光の拠点や三条燕インターから弥彦・寺泊方面へ向かう観光客の中継地点として人気を集めた。
近年は大型バスを使った観光が減り、昨年夏ころから団体の食事提供を見合わせていた。
1979年(昭和54)に燕市小池に開館した「共同展示館つばめ」も2010年(平成22)に奇しくも同じ31年間で閉館。いずれも開館して間もなく到来したバブル景気のなかでにぎわった燕市内の産業PRを目的とした2施設が姿を消すことになり、時代の節目を感じさせる。