脳科学者で評論家としてテレビでもおなじみの人間性脳科学研究所所長、澤口俊之氏が17日、燕三条地場産業振興センター・リサーチコアで「脳と食育」をテーマに講演し、約300人が来場する大入りだった。
食と脳の連携協議会「三条まんま塾」(川瀬弓子会長)の主催で「しみん食育と農業のつどい」として毎年、開かれている講演会。澤口氏は明石家さんまさんが司会の『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ)や所ジョージさんが司会の『所さん!大変ですよ』(NHK)といった人気番組に出演しているとあって近年にない大入りだった。
澤口さんは冒頭で「食育ですよね?。食育おもしろくないでしょ?」といきなりちゃぶ台返し。あまり顔を上げることもなく、パソコンに視線を落としながら独り言のようにぼそぼそと話した。早口で要約筆記も全然、澤口氏の話すペースに追い付かなかった。
自身については「さんまさんがおもしろいだけ」、「滑舌悪いし」とネガティブで、資料をプロジェクターに映せば「本当は話さなくてもいいんですよね。書いてある通りです」と突き放したり、話の途中で「まあいいや」と話題を変えたり。どこまで本気か冗談かわからないトークでたびたび笑い声が起きた。
そのうちに脳の役割分担はサッカーに例えられとし、監督にあたる前頭前野が衰えると人生に失敗し、前頭前野の能力が高いほど年収が高く、良好な恋愛をする。さらにうつ病の改善食、日本食や魚の良さ、乳幼児の肌接触の大切さ、母乳不足は自閉症のリスク要因であることなど、身近なテーマに引きつけて脳の働きや食育の大切さに話を進め、気がつけば来場者はすっかり澤口ワールドに取り込まれて聞き入っていた。