新潟県長岡市・公立大学法人長岡造形大学の准教授で彫刻家の小林花子さんの個展「山際にふれる 小林花子展 About the mountain and the sky HANAKO KOBAYASHI」が5月25日から7月15日まで長岡市栃尾美術館で開かれている。
小林さんは1971年東京生まれ、武蔵野美術術大学彫刻科卒業、愛知県立芸術大学大学院修了。木をはじめ、古材や絹などを素材とした作品を制作し、国内外のグループ展やアートプロジェクトに参加。東京や新潟など全国各地で数多く個展を開催する注目の彫刻家で、自宅でギャラリーを主宰するなど活動は多岐にわたる。造形大の美術・工芸学科で彫刻を専門とし、木を基本素材とした立体表現の探求、美術の社会へのかかわりと可能性の探求に取り組む。
新潟に移住した2005年以降は制作環境が大きく変わり、古民家古民家との出会で生まれた古材や絹を素材とした作品展開を含め、原風景を軸としてきた立ち位置にも緩やかに変化を見せながら、制作を重ねている。
08年以前を展示室II、09年以降を展示室Iと作品群を2期に分けて合わせて24点を展示する。木を取り替え可能な素材なひとつとして使うのでなく、自然の中に存在したときの木の形状や木肌の生命感を残した作品が多い。展示室に限らず庭園やエントランス、テラス、通路にも展示し、施設全体を使ったインスタレーションのともなっている。
これにあわせて市民ギャラリーでは、4期に分けて小林研究室の卒業生の作品展が開かれている。6月16日(日)午後2時から3時まで展示会場でギャラリートーク、6月30日(日)午前10時から正午までワークショップ「シルクや木で遊ぼう、つくってみよう」が開かれる。ワークショップは小学生以上が対象で定員15人、参加無料で10日から参加申し込みを受け付け、定員になりしだい締め切る。
午前9時から午後5時まで開館、月曜は休館(7月15日は開館)。観覧料は一般400円、大高生200円、中学生以下は無料。問い合わせは栃尾美術館(電話:0258-53-6300)。(佐藤)