三条別院あかりコンサートは言葉通り息をのむ白熱の35分間 (2019.9.21)

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三条別院あかりコンサートが9月20日夜、真宗大谷派三条別院(森田成美輪番・新潟県三条市本町2)本堂で開かれ、約350人が来場した。二部構成で前半は「私たちの誇り伝統芸能 魂の競演」として三条市内の団体が伝統芸能など披露し、後半は「歌声の競演」としてクラシック・ボーカル・グループ「IL DEVU(イル・デーヴ)」の演奏。結果から言えば期待を大きく上回る内容だった。

三条別院あかりコンサート
三条別院あかりコンサート

コンサート前半は「ノンストップで白熱の35分間」のふれこみだった。冒頭、あいさつしたコンサート実行委員長で地元三条市の声楽家、永桶康子さんは「息もつけないほど止まるところがない演奏でどうか皆さん息をすることを忘れないで」と笑わせた。

出演団体にそれほど目新しさはなく、大げさな表現に聞こえた。皮切りは三条先伴組合が、春の三条祭りの大名行列を先導するやっこを「先伴再現の舞」として再現した。

三条先伴組合
三条先伴組合

大名行列は三条市・八幡宮の春季例大祭のみこし渡御を中心とした神社に関係する行事。それが寺院の本堂で行われるだけで画期的だ。三条市民にとって大名行列のやっこは見慣れているが、本堂で、しかも三条祭り以外の日に、公演を見るように席を並べて見学するという体験は特別。10人ほどの小規模な編成だったが、これまでにない環境や視点で見るやっこは、三条祭りで見る以上に伝統の重みが強調され舞踊的だった。

三条別院列座三条声明会
三条別院列座三条声明会

続いて三条別院列座三条声明(しょうみょう)会が「勤行」。声明は仏典に節をつけた仏教音楽で、三条別院では11月のお取越でしか行っていない。森田輪番をはじめ7人の僧りょが本尊に向かって唱える声の響きは荘厳で、音楽と呼ぶにふさわしいものだった。

そして圧巻だったのが三條太鼓三小相承会。「心はいつも春風に」と「三条凧ばやし」を演奏した。旧三条小学校で小学生ころにならった和太鼓をベースに2007年に発足した和太鼓集団。三小相承会の演奏を聴いたことがない人はいないのではないかと思うほど地元で演奏を聴ける機会は多い。

三條太鼓三小相承会
三條太鼓三小相承会

三小相承会と聞いただけで演奏前からわかったような気になっていたが、この日の演奏は別物。ぴりっとしていた。いい意味でメンバーの緊張感が伝わっり、鳥肌が立った。

本堂の響きも和太鼓にはちょうどよかった。金色の内陣を背景に体を躍動させて太鼓をたたいた。アマチュアの域を脱し、ひと皮もふた皮もむけたように見えた。

IL )DEVUとあかりコンサート合唱団がコラボレーション
IL )DEVUとあかりコンサート合唱団がコラボレーション

メンバーと客が一体になっているのが、肌感覚でわかるから不思議だ。演奏が終わり、メンバーは袖でひとりずつ順番に時間をかけて本尊に頭を下げたが、全員が袖から引っ込むまで拍手が鳴りやまなかった。

何度も三小相承会の演奏を聴いているが、明らかにこれまでで最高のパフォーマンスだった。休憩時間にその感動をメンバーに伝えると、やはりメンバーにとっても特別な演奏だったことを実感していた。

後半のIL DEVUの演奏
後半のIL DEVUの演奏

ふだんはイベントのなかでアトラクションや余興のような出演が多いが、この日はお金を払って見に来ている客の前の演奏で、意識が全然違ったと話していた。いつもの演奏の1.5倍と話すメンバーもいて、高揚していた。限界が上がった体験をした三小相承会は、次回からさらに一段ステップアップした演奏を聴かせてくれるはずだ。

そしてIL )DEVUとこの日のために結成したあかりコンサート合唱団の約60人による「威風堂々」で前半の幕。後半はIL DEVUの演奏。オペラ界でいちばんチケットが取れないという人気で、収容千人以下のホールで公演することはめったにない。来場者の多くがIL DEVU目当てで、貴重な機会を堪能していた。


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