にいがた南蒲農業協同組合(吉田文彦経営管理委員会会長)は6日、同組合職員による約400万円の業務上横領があったことを発表した。
複合営業担当の30代の男性職員が2018年7月からことし2月にかけて、複数回にわたり客から預かった定期積金や共済の掛金を農協の口座に入れずに私的に流用し、生活費や借入金の返済に充てた。被害金額は3,951,591円で、すでに本人から全額の弁済を受けた。
昨年3月までに横領したのは1人の顧客だけで、それまで約10カ月間は横領してもその月のうちに口座に入れていて、遅れたのは1回だけだった。4月から対象は複数の顧客に広がり、最終的には19世帯の44契約に広がった。実際に穴が開いたのは297万5千円。
その職員は、大きな金を使うために銀行のカード、クレジットのキャッシング、消費者金融などを借り入れし、その返済の穴埋めに着服した金を使った。来週早々に規定に基づいてその職員を厳正に処分する。
JAにいがた南蒲では、2007年にも同じような着服があり、懲戒解雇した。一方で総合リスク管理室を設置し、コンプライアンスの強化、不祥事の未然防止には取り組み、内部牽制ルールも構築した。
佐野行雄理事長は「内部牽制にかかるような内部管理が徹底されていないことが露呈した。関係機関と連携して再発防止策、機能不全にならないシステムを再構築する」と話した。