感染拡大が続く新型コロナウイルスで大きな影響を受けている飲食業界を市民、業界をあげて支援していこうと、新潟県三条市の三条商工会議所は3月26日、兼古耕一会頭名で市民に向けてメッセージを発信した。
「新型コロナウイルスの影響に関する市民の皆様へのメッセージ」と題した約700文字のメッセージ。新型コロナウイルスの「特に影響が甚大な飲食業界」は、仕出しやテイアウトの弁当販売、配達、キッチンカーによる移動販売などさまざまなサービスに取り組んでいるとし、市民に「それぞれの立場で、できる範囲で市内飲食店の様々なサービスをご利用いただくなど、飲食業界はもとより、大事な三条市の商業、サービス産業を応援いただきますようお願い申し上げます」と求めている。
また、三条商工会議所が設置する「新型コロナウイルスに関する経営相談窓口」を三条商工会議所の会員であるなしにかかわらず相談を呼びかけ、「それぞれの立場で一丸となってこの難局を乗り越えてまいりましょう」と結んでいる。
商工会議所が会員事業所向けにメッセージを発信することはあっても、市民向けにメッセージを発するのは珍しい。加茂市の藤田明美市長も3月19日、職員はその家族に向けて市内飲食産業への支援を呼びかけた。
新型コロナウイルス感染症に関する経営相談窓口は、全国の商工会議所と足並みをそろえて1月29日に開設。三条市内で働く加茂市民が感染していることがわかった3月2日から問い合わせが始まり、11日の6件をピークに24日までに32件の問い合わせがあった。その半分が飲食業界だったと言う。
現在、飲食業界に新型コロナウイルスによる影響のアンケート調査を行っており、各店が行っている取り組みとともに来週中にまとめてホームページで公開、発信することで支援していく。メッセージ全文は次の通り。
新型コロナウイルスの影響に関する市民の皆様へのメッセージ
新型コロナウイルスが世界中で猛威を振るい、日本でも官民を挙げてその集団発生の防止に全力で取り組んでおります。
こうした中で、イベント自粛等により三条市においても様々な業種に影響が出ておりますが、特に影響が甚大な飲食業界では、仕出しやテイアウトの弁当販売、配達、キッチンカーによる移動販売など、少しでも市民の皆様から安心して利用いただけるよう、各飲食店において様々なサービスに取り組んでおり、ご協力いただいております全ての皆様に改めて感謝を申し上げます。
政府からは、「密閉空間、密集場所、密接場面」を避けるよう呼びかけがされておりますが、市内飲食店では、より一層衛生管理に万全を期して営業し、市民の皆様から安全、安心に食事を楽しんでいただける精一杯のサービス、おもてなしの提供に努めております。
新型コロナウイルス対策はまだしばらく続くと思いますが、明けない夜はありませんし、止まない雨もありません。いつか必ず終息に向かいます。
どうか市民の皆様からは、それまでの間、それぞれの立場で、できる範囲で市内飲食店の様々なサービスをご利用いただくなど、飲食業界はもとより、大事な三条市の商業、サービス産業を応援いただきますようお願い申し上げます。
また、三条商工会議所では「新型コロナウイルスに関する経営相談窓口」を設置して、資金繰りや休業に伴う休業手当等、様々なご相談をお受けしております。どんなことでも結構ですので困ったことがありましたら、まずは三条商工会議所へご相談ください。
市民の皆様、産業界の皆様、それぞれの立場で一丸となってこの難局を乗り越えてまいりましょう。
令和2年3月26日
三条商工会議所 会頭 兼古耕一