30日に石川県小松市で開かれたカヌー・スプリントの東京五輪代表選手選考会で、新潟県三条市の一般社団法人三条市スポーツ協会に所属する沖縄県出身の當銘孝仁(とうめ たかのり)選手(28)が男子カナディアンシングル1000メートルに出場し、4分1秒343のタイムで1位となり、代表に内定した。新潟県から五輪にカヌー競技選手が出場するのは初めて。
この種目に代表内定を目指す9人が出場。2位と3秒635差でゴールし、日本の代表選考基準を満たした。當銘選手のFacebookページには、スタッフの「アジア最終予選で悔しい思いを見事に解消してくれました。新潟県初のカヌー競技のオリンピック選手の誕生です」との言葉を投稿した。
當銘選手は沖縄県糸満市出身。沖縄水産高校時代からカヌースプリント・カナディアン競技で活躍し、世界選手権やワールドカップへも転戦し、2016年のリオ五輪では代表にあと一歩まで迫り、これが初めての五輪出場。今月のアジア選手権では、男子カナディアンペア1000メートルで2位となり、出場枠獲得を逃している。
2015年から新潟県体育協会のカヌー育成指導員に就き、三条市スポーツ協会の前身の三条市体育協会に出向している。16年に當銘選手が三条市長を表敬訪問したときに当時の国定勇人市長は、東京五輪でメダルを目標にしていると話し、当時の国定勇人前市長は「それまで市長を続けていなくては」と返した。三条市長は変わったが、當銘選手はメダルの前提となる東京五輪出場を決めた。
った。国内最高峰の日本カヌースプリント選手権大会では2016年、17年とカナディアンシングル1000メートルで連覇した。
そしてことし9月の今大会では、三重県スポーツ協会所属の大城海輝選手とペアを組み、東京五輪出場枠獲得を目指すカナディアンペア1000メートルで、2位に大差をつけて優勝。カナディアンシングル500メートルでも2位となった。