新潟県弥彦村・弥彦温泉のおかみと専門学校生が協働して施設擬人化キャラクターを制作。19日からキャラクターを生かしたスタンプラリーとSNS投稿キャンペーンを展開し、ハイシーズンに向けて若者を中心に温泉街へ客を呼び込む。
弥彦温泉街の11施設のおかみが会員の弥彦おかみ会(白崎陽子代表)が、日本アニメ・マンガ専門学校(新潟市中央区)のキャラクターデザイン科の生徒に各施設を擬人化したオリジナルキャラクターのデザイン制作を依頼した。
11施設は宿泊施設7施設とラーメン店、カフェ、酒店、和菓子店が1店ずつ。19日から31日までの午前10時から午後5時まで「キャラ巡りスタンプラリー」を開催する。対象店舗でスタンプ3個を集めると全キャラクターデザインのポストカードをプレゼントする。台紙設置と引き換えは11施設と弥彦観光案内所で行う。
あわせて行うのが、「Instagram & Twitter投稿キャンペーン」。各施設に設置するキャラクターパネルを撮影した写真にハッシュタグ「#弥彦温泉」を付けて投稿し、投稿画面を撮影した各施設で見せると各施設が用意する日帰り温泉入浴券や手作り石けん、まんじゅうなどがもらえるサービスを受けることができ、さらにオリジナルトレーディングカードがもらえる。
弥彦村から弥彦おかみ会へ、弥彦村地域振興補助金の活用を勧められたのがきっかけに昨年6月ごろプロジェクトがスタートした。おかみたちでいろいろなアイデアを出し合ったなかで、キャラクター制作に決めた。
「社彩庵/ひらしお」の竹野真琴さん(45)の長女が昨年、日本アニメ・マンガ専門学校を卒業し、今は東京でアニメーターとして働いている。そこで専門学校の生徒にキャラクターをデザインしてもらおうと思いついた。
アニメや漫画、キャラクターや声優を使って日本全国の温泉地を魅力を発信する地域活性プロジェクト「温泉むすめプロジェクト」がある。新潟県内でも4つの温泉地のキャラクターが誕生している。
新潟市・古町5番町商店街でも生徒が生み出した各店のオリジナルの萌えキャラを使ったスタンプラリーが行われたことがある。弥彦でもキャラクターの力を借りて発信したらおもしろいのではと発案した。
キャラクターデザインは、1施設を1人の生徒が担当。生徒にお任せではなく、何頭身か、おとなか子どもか、和か洋のどらちらのイメージか、入れてほしいアイテムなど10項目に及ぶキャラクターイメージのいわば指示書を各施設が生徒に提出した。生徒も実際に各施設に出向いて見学、聞き取りも行い、キャラクターの名前も含めてまさに両者の協働作業でつくりあげた。
スタンプラリーのマップは別の生徒が担当し、キャラクターの等身大パネルも製作。ポストカードやパネルのデザインは竹野さんの長女が手伝った。弥彦村地域振興補助金で事業費の10/10、50万円の補助を受けて完成させた。
生徒とのやり取りの調整の手間や時間がかかったが、弥彦おかみ会代表の「四季の宿 みのや」の白崎陽子さん(48)は「生徒さんにお願いしたのは、キャラクターの差別化。キャラクターのクオリティーの高さに驚きました」と出来栄えに大満足している。
スタンプラリーが終わってもキャラクターの活用を考えていく。すでに菓子のパッケージにキャラクターを使ったり、キャラクターを生かしたい日本酒を作ろうと検討している店もある。
弥彦神社のある観光地としての知名度があるが、弥彦に温泉があることを知らない人が多く、SNS投稿のハッシュタグも「#弥彦温泉」とすることで、温泉の存在をアピール。「スタンプラリーをきっかけに若い方からキャラクターを見に弥彦へ足を運んでほしい」と願っている。
また、26日(土)、27日(日)に弥彦おもてなし広場で開かれる4周年記念感謝祭と合わせてスタンプラリーを楽しみたい。投稿キャンペーンの各施設のサービスは次の通り。
施設 | サービス |
---|---|
お宿だいろく | 日帰り入浴券 |
四季の宿 みのや | 日帰り入浴券 |
清水屋 | ちくわ天サービス |
上州苑 | ウェットティッシュポケットサイズ |
櫻家 | 日帰り入浴券 |
名代家 | あぶらとり紙セット |
山本館 | 手作り石けん |
ラーメンやまだ | 餃子(4個)注文時+1個サービス※夜のみ |
社彩庵/ひらしお | 手作りクッキー |
酒屋やよい | 弥彦ブリューイングキャラクターステッカー |
三笠屋製菓 | おまんじゅう1つ |