新潟県内トップクラスの木材卸業者、株式会社イタヤ(資本金7350万円・田上町田上丙)と、関係会社の有限会社コスモランバー(資本金1000万円・田上町田上丙)は23日、東京地裁へ民事再生法の適用を申請し、保全・監理命令を受けた。負債はイタヤが約36億円、コスモナンバーが約4億円の2社合計で約40億円。
帝国データバンク新潟支店によると、イタヤは1946年(昭和21)創業、76年(昭和51)4月に法人改組した木材卸業者。一般住宅用木材・建材として柱、梁などの構造材、筋交い、間柱などの羽柄材、合板などを取り扱うほか、キッチン、トイレ、浴槽、洗面台などの水回り関連の各種住宅設備機器の卸売を手がけた。
木材価格が上昇した2022年12月期には近年ではピークとなる年売上高約97億2900万円を計上していた。
その一方で同期に過去の粉飾決算を修正。投資有価証券の評価修正、グループ会社に対する過大売上計上の修正、貸倒損失計上などにより約9億5000万円の赤字を計上し、大幅な債務超過に陥っていた。
こうしたなかコンサルタントの活用などで事業立て直しを図ったが、新たな資金調達に難航。主力仕入れ先との取引解消も重なり、支えきれず今回の措置となった。
コスモランバーは1993年(平成5)12月設立の木材プレカット加工業者。イタヤと一体の運営で連鎖した。債権者説明会が6月27日午前10時半からアートホテル新潟(新潟市中央区)で開かれる。