映画『瞽女GOZE』の上映会でキャストによるトークショー

(2024.3.7)

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2日、3日の2日間、新潟県三条市の中心市街地にある7つの市有施設で中央公民館の作品展を中心に開かれた「まちなか文化祭」の一環で3日、三条市名誉市民の最後の瞽女(ごぜ)、小林ハルさん(1900-2005)の生涯を描いたを2020年公開の映画『瞽女GOZE』の上映会が開かれ、キャストによるトークショーも行われた。

左から小林さん、吉本さん、萱森さん
左から小林さん、吉本さん、萱森さん

瞽女は、旅しながら門付けに回り、三味線を弾いて歌う盲目の女旅芸人。ハルさんは三条市出身で、黄綬褒章を受けている。映画は瀧澤正治監督作品で、新潟県内でも撮影が行われている。

3日は午前と午後の2回、それぞれ上映会のあとトークショーが行われた。午後の回には300人余りが来場。涙を流さずには見ていられない作品に目を赤くしてからトークショーを聞いた。


トークショーはハルさんの師、サワ親方を演じた朝ドラ『おしん』でおしんを演じた小林綾子さんと、青年期のハル役の吉本実憂さん、そのふたりに瞽女唄を指導したハルさんの弟子の萱森直子さん(新潟市)が登壇した。

小林さん
小林さん

瀧澤監督にとって構想から17年をかけた作品で、遺作ともなった。この作品で日本映画批評家大賞の新人女優賞を受けた吉本さんは「瀧澤監督がすごく思いを込め、魂を込めてつくった作品だったので、個人賞だけど、この映画が賞をいただいたと思っている」と瀧澤監督をはじめスタッフ、作品に感謝した。

小林さんは母の出身地が新潟県十日町市のこともあり、「雪国の第2のふるさとの作品に参加できたような気持ち」と話し、そんな小林さんに吉本さんは「頼りっぱなしでした」。

ふたりとも三味線は初心者。瀧澤監督も当初は三味線の部分はあとで吹き替えればいいと言っていたが、萱森さんによると「結局、吹き替える必要はまったくなく、1カ所も吹き替えなし」で、「監督はカットする部分がもったいないと言うほど2人とも練習し、1回ごとにすごく上手になった」と驚いた。ホテルで三味線を練習してうるさいと言われた小林さんは、信濃川の土手に出て練習していたエピソードも紹介した。


吉本さん
吉本さん

萱森さんは、ハルさんのことをひと言で表すと「筋金入りの超一流の芸人」。ハルさんは「授かりもの」を「さずきもん」と言い、「さずきもんさえ大事にしてれば怖いものなんかねーんだ」とハルさんは話していたと言う。

瞽女がふだん自分たちのために歌った曲という設定で萱森直子さんが作った「うれしいこんだね」を萱森さんの三味線の伴走でみんなで歌い、萱森さんは練習したものの作品に使われなかった曲「もちづくし」も披露した。

最後に萱森さんは「この映画のなかのハルさんは、私が覚えているハルさんとそっくり。顔というより顔つき、目つきがそっくりで、画面を見ると懐かしいと思うくらい。皆さんにハルさんのことを知っていただけて本当にうれしい」。

萱森さん
萱森さん

小林さんは、瞽女は「雪国を代表する文化の担い手」で、「人のことをうらまず、憎まず、差別せず、常に努力を惜しまないで人を楽しませ、なおかつ人への配慮もできる、そういう生き方をされている姿を見て、きっと村の人たちは瞽女のことを神様のような存在として大切に扱っていたんだろうと思う」と想像し、「この映画をこれからもいろんな方に見ていただき、ひとりでも多くの人に瞽女のことを愛してもらいたい」。

吉本さんは「この作品を通して小林ハルさんの人生を体感させていただいいたことで、すごく精神的に強くなった。人への感謝だったり、今、自分がここにいることへの感謝だったりということも、この作品、この役に出会う前と後で全然、変わった。そのくらい自分にとって大切な作品」とそれぞれ思いを語った。

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