菓子製造小売の株式会社シルクロード(旧商号株式会社きくや・資本金8746万円・新潟市北区新崎)は10月24日、新潟地裁から特別清算開始命令を受けた。負債は約4億円。
同社は1939年8月創業、64年6月に法人改組された菓子製造小売業者。「お菓子のきくや」の名称で知られた。自社製品として冠婚葬祭向けや小売用の菓子を幅広<ラインアップした。
新潟市内に複数の小売店舗を展開するほか、OEM受注が好調に推移した2006年5月期には年売上高約9億1900万円を計上していた。
しかしその後、婚礼や葬儀の簡素化が進んだうえ、20年に顕著になった新型ウイルスの感染拡大の彩響で主力の冠婚葬祭関連を中心に受注が大きく減少。21年5月期の年売上高は約4億1600万円にまで低下し、連続赤字が続いていた。
感染が収まって23年5月期の年売上高は約5億4000万円に改善したが、原材料価格などの高騰が収益を圧迫。工場新築時に導入した借入金の返済負担も重く、厳しい資金繰りが続いていた。
ゼロゼロ融資やリスケジュールなど金融機関からの支援を受け、立て直しを模索するなかで、贈答品など販売を手がける東京都内の企業がスポンサーに浮上。新設会社の株式会社きくやに24年5月末に同社の事業を承継した。
同時に同社は現商号へ変更し、6月21日開催の株主総会の決議で清算の準備を進めていた。なお、旧・きくやの菓子製造事業は、(菓子製造)は、新・きくやが引き継ぎ、営業を継続している。