新潟県燕市に本社を置く家電製品など製造の株式会社ツインバード(野水重明代表取締役社長)は、燕市内の子ども食堂6団体に冷蔵庫やコーヒーメーカーなど自社製品22点を寄付した。その贈呈式が20日、燕市役所で行われた。
野水社長から月1回、真宗大谷派「重蓮寺」で開催される子ども食堂「おたがいさま食堂」の関崎智弥代表に寄付の目録を手渡し、鈴木力市長から野水社長に感謝状を手渡した。
1年ほど前に燕市からツインバードへ子ども食堂への寄付を求めた。市内7つの子ども食堂に不足している家電製品などを問い合わせ、希望した6つの子ども食堂に希望したツインバード製品を昨年12月までに届けた。
寄付先は、おたがいさま食堂のほかに、つばめ地域食堂、地域食堂ふらっと、分水きずな食堂、白山町みんなの食堂、みなみくーちゃん食堂。冷蔵庫やコーヒーメーカーのほか、オーブンレンジ、サーキュレーター、クリーナーなども寄付した。
これまでも燕市の株式会社トーダイが市内の子ども食堂4団体にカトラリーなど、同じく燕市の株式会社エムテートリマツがキッチンツールなどを3団体に寄付している。
市内には厨房用品やキッチンウエアなど台所まわりの製品を製造、販売する企業が多い。「ある意味、燕モデル。食べるもの関する道具は市内の企業の得意技」と鈴木市長。子ども食堂は資金的に苦しい状況にあり、「子ども食堂を支えるという意味では燕らしい取り組み」で、ツインバードの寄付で「さらに充実が図られた」と感謝した。
燕市は子ども食堂を支援しているが、もっと子ども食堂を増やして「小学校区に1つぐらいはあるべき」で、新たに子ども食堂を始める団体があれば、既存の団体と同じレベルになるようにツインバードに家電製品の寄付をお願いしたいと話した。
関崎代表は「家電製品とか大きいものは購入することができずに、いろんな工夫をしながら活動しいている」と現状を話した。ツインバードから寄付を受けた冷蔵庫やコーヒーメーカーは、これまで家で使っているものを兼用していたので、「衛生面も含めてありがたい」。
また、毎週土曜にオンラインで「zoomさとみの部屋」(ひとり親のママたちのしゃべり場)を開設しており、「そこに参加する人たちが緊急に避難してくる場所にもなっており、その人たちも家電製品を自由に使えることをとても喜んでいる」と感謝した。
野水社長は「私自身、子ども食堂は勉強不足で、恥ずかしながら最初は理解できていなかった。話を伺うほど、非常に困っている、あるいは壮絶なシーンがあったりして、本当に尊い仕事をされているということを会話のたびに理解させていただいた。地域の企業として協力させていかなければいけない団体と理解した」と同時に「こういった機会を与えていただき、私どもの方から感謝申し上げたい気持ちでいっぱい」と気づきを与えてもらったことに感謝していた。