優秀な人材の獲得に向けて新潟県三条市はリクルーター制度を導入。3日、20代の若手職員を8人を初めてのリクルーターに任命した。
リクルーター制度は、若手職員が就職活動を支援するもの。当面はリクルーターが新たな採用活動を行うわけではなく、職員採用の説明会や学校訪問にそのつど若手職員を帯同していたが、その役割を固定したリクルーターが行う。
人選は一本釣りで幅広く政務推進課、税務課、収納課、建設課、健康づくり課、子育て支援課、消防署から主事や技師を任命した。任期はこの日から1年間。3日は任命式を行い、8人のうち出席した4人に滝沢亮市長から任命書を手渡した。
滝沢市長は「皆さんはリクルーター制度の記念すべき第1号。三条市役所は非常にピンチな状況でも、チャンスな状況でもある。ピンチはそもそもこのリクルーター制度を設けた背景にもある」と話した。
ピンチは、公務員離れの流れが三条市役所にもあってここ数年、応募者が減っていることだが、一方でチャンスは、優秀な若手職員をリクルーターに任命できたことと話した。
「皆さんが聞いた意見や考え方を我々もできるだけ柔軟に反映させていきたいので、リクルーターとして接するなかで聞いた意見は遠慮せずに我々に届けてほしい」と期待した。
上田泰成副市長は、「リクルーターに任命されたことを誇ってほしい。誰でもできるわけでなく、選ばれた自覚をもって活動にいそしんでほしい」と求めた。
「船をこいでいるのは職員個人、皆さまなわけで、自分自身が三条市役所でどうなっていきたい、今までどういう経験をしてきた、これからどういうことをしていきたいということを、ぜひ自分自身の言葉で新卒の学生に語っていただきたい」、「対ヒトとの関係は就職活動の決め手になる大きな要因なので、その辺りを意識しながらリクルーティング活動をしていただきたい」とアドバイスした。
リクルーターに任命された職員は「リクルーターで最年少なのでフレッシュな視点を生かしたリクルーティング活動をしたい」、「自身の就職活動の経験を生かして三条市の職員採用の課題解決に役に立ちたい」、「三条市のインフラ整備の重要性について広く発信して三条市の受験者数を少しでも増やしていけたら」、「リクルーターとして三条市役所の受験をアップデートしていけるよう微力ながら努める」などとそれぞれ抱負を語った。
三条市では、ほかにも令和7年度の職員採用試験でスケジュールの前倒しなどの大幅なリニューアルを行って職員採用を強化している。