三条看護・医療・歯科衛生専門学校(白倉政典校長・新潟県三条市上須頃)は5日、国家試験を目前に控えた看護学科と歯科衛生士学科の合格祈願祭を行った。
国家試験を前に不安や焦りにかられる生徒の背中を押してあげようと毎年、合格祈願祭を行っている。ことしは看護学科の37人が2月16日、歯科衛生士学科の35人が3月2日に国家試験を受験する。
学科ごとに生徒と教員が出席して合格祈願祭を行った。新潟市中央区・古町神明宮の古野間久信神官が祭主を務め、祭壇を設けた視聴覚室で合格祈願を祈る祝詞を奏上したあと、教員と生徒の代表が玉ぐしをささげた。
看護学科の合格祈願祭で古野間神官は最近、自身が入院して手術を受けたことを話した。看護師は話しやすく、気持ちが落ち着くいちばん頼れる存在と話し、「国家試験に合格して看護師になったら、優しくて頼れる看護師さんになってぜひ頑張ってほしい。 大丈夫なので、ぜひ吉報を待っている」とエールを送った。
白倉学校長は自身がかつて法律系の国家試験を受けた経験を振り返った。大きなプレッシャーをかけられて試験に臨んだ。1問目が日本語で書いてあるのに緊張して読めず、文字を目で追っても理解できないほど追い込まれた。
そこで目を閉じてゆっくりと呼吸を整えて、もう1回最初から最後まで全部通して問題を読み直して、ようやく平常心を取り戻し、無事に試験に合格した。
「ぜひ呼吸を焦らず整えて、3秒ゆっくり吸って、2秒止めて、15秒ぐらいでゆっくり吐くと落ち着けるという話もある。皆さんが今まで培った力は、確実に合格できる力をもっている。それを出せるよう安心して、自分の力があることを信じて試験に向かってほしい」と求めた。
さらに「そして皆さまはこの春4月から県央地区、三条市、そして新潟県で看護師とし頑張っていただく。今まで学ばせてくれたこの学校、三条市に支えられている学校。地域に恩返しという気持ちで力を発揮してほしい。親御さんは皆さんが看護師になるのを夢に育ててくれたと思う。恩返しできるのはこの機会。ぜひ合格証を親御さんに見せてほしい」。
最後に「感謝の国家試験、そんな一つのテーマを、地域に感謝、家族に感謝、そして先生方にも感謝。そんな気持ちで試験に臨んでいただきたい」という言葉を贈った。ほかの教員もひとりずつ順番に生徒を激励した。
昨年の国歌試験の合格率は、看護学科が97.4%、歯科衛生士学科は90%を超えた。医療事務科を含めほぼ全員の就職がすでに内定。看護学科では6人が新潟県央基幹病院に就職が決まっている。