新潟県警三条署と燕署、生活保安課の合同捜査班は13日、輸入した中華鍋やに日本製などと偽って販売した中国籍の会社役員の女(37)=新潟市江南区=とその夫で従業員の男(37)=新潟市江南区=を誤認惹起(じゃっき)行為の不正競争防止法違反の疑いで再逮捕した。
2人は共謀してインターネットショッピングサイトで、中国から輸入した生産国不明の中華鍋や包丁に「生産国:日本」などとのうその広告を掲示した。
昨年7月上旬から下旬までの間に、これを見て購入を申し込んだ東京都内に住む50代女性と大阪府内に住む30代男性に中華鍋を6,298円、包丁を12,300円で販売し、不正競争を行った。
押収品は、いずれも女が経営する株式会社テツギ(三条市)が「鉄技」のブランドで販売した。包丁も鍋も鎚目を思わせる表面処理がされている。包丁には「鎚目ダマスカス」と表記があるが、ダマスカスのようには見えない。
包丁のパッケージは、輸入したときに張られていた「MADE IN CHINA」とあるシールをはがし、株式会社テツギのシールに張り替えられていた。
鍋はサイト上では日本製と表記していたが、パッケージは「鉄人の燕三条」や説明書きには「燕三条から世界へ」と燕三条製との表記がある。一部、中国語と思われるフォントも使われている。木べらには翻訳ミスなのか「スコップ」とも表記されている。
2人は1月27日にも株式会社美吉(燕市)として蒸し器付き雪平鍋などの販売で不正競争防止法違反の疑いで逮捕されている。合同捜査班は引き続き捜査を進めている。