新潟県燕市の公益社団法人燕市シルバー人材センター(吉田耕一郎理事長・会員648人)は26日、27日の2日間、事務局を置く勤労者総合福祉センターでパンデミック以降は初めての障子・ふすま張り講習会を開いている。
障子張りやふすま張りの仕事に就ける会員を養成するのがいちばんの目的。パンデミックの時は障子張りやふすま張りの仕事が少なかったこともあって講習会を休んでいたが、収束して仕事が増えてきて手が足りなくなってきたこともあり、パンデミック後の開催は初めて企画した。
ふすま張りは1枚3,000円ほど、雪見障子は1枚1,200円ほどで仕事を受けている。新入会員が少ない一方、高齢のために仕事が続けられなくなる会委員があり、慢性的な人手不足状態にある。
以前も盆前の年末、悲願前の繁忙期を避けて講習会を開いている。対象は障子・ふすま張りの就業ができる会員で、2日間の講習会に上は81歳まで17人が参加している。
すでに障子・ふすま張りに就業しているベテラン会員が講師を務め、川前公民館の障子戸26枚と松長公民館のふすま8枚を教材として持ち込み、実技指導している。
古い紙をはがしてからのりをつけて新しい紙を張るまでの作業を練習。集中して手を休まずに作業するため張り替え作業が予定より早く終わってしまいそうになったため、はた目にはもったいないが、せっかく張ったばかりの紙に穴を空けて張り直す作業を繰り返した。
講師を務める茂岡勇二さん(80)=燕市燕=は、シルバーに入ってから障子・ふすま張りを始め、10年ほどになる。障子は3カ月から半年ぐらいの経験でものになり、ふすま張りは仕事が少ないので1年くらい経験が必要になると言う。
上達にこれといったこつはなく、「経験しかございませんね。初めは失敗してもその失敗をいかに生かすか。それが年数がかかる。初めからうまくはいかないはず」で、「失敗を恐れず、チャレンジ、チャレンジで頑張ってもらいたい」と話していた。
また、3月には網戸張り替え講習会を計画している。入会の問い合わせなどは燕市シルバー人材センター事務局(0256-64-2483)へ。