新潟県燕三条地域のものづくり企業が京都に集うポップアップイベント「TSUBAME-SANJO / FACTORY to HOME in KYOTO」が3月12日(水)から18日(火)までの1週間、人気の複合施設「新風館」(京都市中央区)のポップアップスペース「SPOT」で開かれる。
出店するブランドと販売商品は、燕市からconteのキッチンツール、FORの金属製名刺入れ、Tsuboe(ツボエ)のおろし金、三条市からタダフサの包丁、村の鍛冶屋の日用雑貨やアウトドア用品、SUWADA(スワダ)のニッパー型つめ切りや園芸ばさみ、プリンス工業のキッチンツールなど。免税に対応し、SUWADAのつめ切りやタダフサの包丁の修理品の預かりも行う。
世界有数の金属加工産地で知られる燕三条の職人技術が詰まったアイテムが京都に集う特別な1週間。燕三条のクラフトマンシップを体験してもらう。
あわせて期間中毎日午前11時から午後7時までSUWADAのミニメタル盆栽作りのワークショップが開かれる。製造工程で出た排材を使い、自分だけのミニメタル盆栽を製作して持ち帰ることができる。
子どもからおとなまで楽しめる人気のワークショップで、体験料は3000円、所要時間は30〜50分ていど。会場で随時、参加者を受け付ける。
燕三条地域では、パンデミックでおうち時間が増え、人との接触を避けたアウトドアの人気が高まったことで業績が上向いた業界も多かった。しかしパンデミックが収束すると逆に沈滞ムードが漂っている。
業界が元気を取り戻すには、パンデミック前のように消費者と直接、アナログで接することが顧客のファン化につながるのではと、SUWADAブランドを海外へも展開する株式会社諏訪田製作所(小林知行社長・三条市高安寺)が企画に取り組んだ。
関西圏は刃物産地の岐阜県関市や兵庫県三木市の存在感が強く、燕三条の認知度やブランド力は関東圏より低い。企画担当者が京都の大学出身のこともあり、ローカルの客に加えてインバウンドも当て込み、京都市指定登録文化財第1号でもある「新風館」に会場を設定した。
56平方メートルのポップアップスペースを諏訪田製作所のアイテムだけでは広すぎる。そこで日ごろから交流のある燕三条地域の企業に声をかけて初めて開催となった。
米国で始まった農業で産地直送の安全性をアピールする農場から食卓へを意味する「ファームトゥテーブル(Farm to table)」になぞらえた「ファクトリートゥホーム(Factory to home)」と銘打った。
「京都市内に限らず世界中のお客さんから足を運んでほしい」と成功を願っている。問い合わせは諏訪田製作所(info@suwada.co.jp、0256-45-611、Instagram @suwada_official)。