新潟県三条市で3日、市内8中学校と大崎学園後期課程の卒業式が行われ、合わせて734人が学びやを巣立った。卒業生の多くは5日から行われる県内公立高校入試に挑む。
明け方から季節外れの本格的な雪が降り、冬に逆戻りしたかのような銀世界の中、最後の登校をして卒業式を迎えた。
滝沢亮市長が来賓で出席した本成寺中学校(丸山祐介校長・生徒232人)では午前9時過ぎから体育館で第78回の卒業式。卒業生88人が丸山校長から卒業証書を受けた。
丸山校長は式辞で、卒業生は新型ウイルスが第6波、第7波と言われる感染爆発の時代に入学したことを振り返り、「どんな境遇になっても前向きに自分の道を進んでください」、「他人と自分を比べないでほしい」と求め、「やってみよう、ありがとう、なんとかなる、ありのままに、この4つの言葉をいつも心にとどめてウェルビーイングな人生を送ってください」と願った。
三条市教育委員会の告示で相田覚学校教育課長は、パリ五輪の陸上競技女子やり投げで金メダルを獲得した北口榛花(はるか)選手が夢をもって挑戦を続けた強い意志を紹介し、「北口選手のように自分を信じ、挑戦する勇気をもちながら自らの人生を歩んでいってください。挑戦する皆さんを三条市は応援しています」とエールを送った。
滝沢亮市長は「どんなことに恐れることなく自分を信じて挑戦を続けてください。時にはまわりの人の力を借りながら三条市や新潟県はもとより日本全国、さらには世界で活躍されることを期待しています」。
卒業生答辞で生徒会長は「わたしたち3年生は一人一人夢や希望をもっています。夢に向かって突き進むわたしたちを、希望を信じて進むわたしたちをこれからも応援していただければ幸いです」と述べた。
閉式後、卒業生は卒業祝う歌や卒業記念合唱も披露。目前に控えた高校受験の試練への不安をひととき忘れて、義務教育を終える大きな人生の節目の感慨や友だちとの別れの寂しさ、家族をはじめ周囲への人たちの感謝などさまざな思いを抱いていた。