新潟県の県央地区を中心としたハローワーク三条とハローワーク巻の管内の県央地区大学等就職ガイダンスが7日、燕三条地場産業振興センターで開かれ、50社がブースを並べて学生ら70人近くが参加した。
三条、巻のハローワークと三条商工会議所、三条市の主催で毎年開かれている。両ハローワーク管内に本社や場所のある企業が参加し、学生は大学、短大、専修、高専などの在学生を対象に開かれた。
昨年は学生が参加しやすいのではとオンラインで開いたが、56人の参加にとどまったため、ことしはリアル開催に戻した。また、今回は保護者や卒業後10年以内の求職者も対象に加えた。
企業は100社近くから申し込みがあり、業種のバランスなどを考えて50社にしぼった。若者の採用や育成に積極的で若者の雇用管理の状況などが優良な中小企業を厚生労働大臣が認定するユースエール認定を受けている企業は優先し、認定企業は10社が参加した。
さらに冒頭で初めて参加企業の1分間PRを企画した。参加者には紙で企業情報の一覧を配布しているが、読む込むのも大変だろうと、フラッシュトークのような形で順に採用担当者が自社を紹介した。
「3年後に残業ゼロ、有休消化率100%」、「関西万博の大屋根リングの一部に携わっている」、「三条市だけで作っているので転勤がない」、「高い給料とボーナスで皆さんの幸せを実現していく」、「このような不景気でも強いのがメーカー」と、パネルを掲げてアピールする会社もあった。
ハローワーク三条の落合直樹所長は、あいさつで県内の雇用情勢などについて話した。物価高や原材料価格の高騰など一部で厳しい状況にあるなかで全体的には回復傾向にあり、1月の有効求人倍率は、ハローワーク三条で 1.44倍、ハローワーク巻で1.51倍といずれも求人が求職を上回って推移し、あらゆる業種で人手不足の状況が見られると話した。
また、今春の新潟県内の大学等卒業生の就職内定率は、12月末現在83.0%と前年同月の82.2%を0.8ポイント上回り、引き続き高い水準を維持している。
学生には「積極的に企業ブースを回っていただき、1社でも多くの企業から説明を聞いて、企業理解、職業理解を深めていただき、自分に合う会社を見つけていただきたい」、企業には「『業務の内容』や『求める人材』、『職場環境・雰囲気』など御社の魅力をアピールしていただき、将来を担う人材の確保につなげていただければ」と成果に期待した。