夏の参院選新潟選挙区(改選数1)に立候補する新人、元競泳選手で五輪メダリストの中村真衣氏(45)を囲む会がこのほど燕市吉田地区の米納津構造改善センターで開かれ、自民党支持者ら約60人が出席して中村氏の政界進出への思いや考えを聞いた。
自民党吉田支部と深沢龍雄支部長と細田健一事務所の主催で開かれた。会場にはスローガンの「ゴールは新潟の元気だ!」を掲げた。中村氏はまず自己紹介で、長岡市に生まれ、高校2年で初めての五輪出場、中央大学3年で迎えたアトランタ五輪で100mの背泳ぎで銀、400mメドレーリレーで銅の2つのメダルを獲得したことから話した。
2004年の中越地震や07年の中越沖地震を体験し、11年の東日本大震災などの経験を通じて、地域やふるさとを守るにはスポーツの力だけでは限界があり、行政や政治の力が不可欠だと実感するようになった。
自身も母子家庭で育ち、水泳を通じて多くの経験を積んだことから、親の収入の違いによる体験格差の是正や子どもたちの育成支援に強い思いを抱いている。
子どもたちの教育、育成には家庭や学校だけでなく、社会全体が関与すべきと考え、スポーツ、文化の振興や、地域格差をなくす環境整備を提唱。新潟の豊かな食文化や農業資源を全国、世界に発信し、地域活性化につなげたいとの意欲を示す。09年の新潟国体では「中村米」を作り、収益の一部を県の体育協会に寄付した実績もある。
さらに、観光やインバウンド振興、子育て支援やメンタルケアの強化、高齢者の健康づくりなど、多方面にわたる政策を掲げている。年間500人以上の若者が自ら命を絶つ現実にも触れ、心の教育や社会的サポート体制の強化を急務とした。
今は参院選に挑む立場として県内各地を回り、有権者の声を直接、聞く活動に奔走。農業、医療、福祉、原発問題、観光など多様な地域課題を把握し、女性や若者の声も国に届けたいと訴えた。
自らを氷河期世代の代表として、すべての世代が挑戦できる社会の実現を目指す。投票日は月20日の公算が強く、残り3カ月だが、「まだまだ自民党には逆風が吹き荒れている」と認識している。
「私自身、新人らしく最後の最後まで戦い抜けるように精一杯、邁進したい。なにより新潟県のために精一杯、頑張りたいと思っているし、新潟県のためにもこの選挙、この戦い、絶対に勝たなければいけない」決意を示し、地域であり、そして新潟であり、日本をしっかりと守っていけるように、その一員になれるように頑張りたい」と支援を求めた。
また、自民党吉田支部の深沢龍雄支部長は、トランプ関税や柏崎刈羽原発の再稼働の問題があるなか「大変なときに参議院に出られることに本当に頭が下がる思い」とし、「中村さんはそれこそ水があればゴールにいちばんに着くが、選挙は水もの。皆さんの支持と協力がなければ当選はおぼつかない」と述べた。
元衆院議員の細田健一氏は「参議院で中村さんを選んでいただいて国会に送り出していただければならない。中村さんはそういう皆さんの声を受け止めて、永田町で、中央で発言する、そういう能力がしっかりとある人だとわたしは確信をしている」と支援を求めた。
来賓の堀勝重県議、燕市議の田中淑子氏と岡山秀義氏があいさつし、最後にガンバローコールで締めくくった。