新潟県弥彦村の越後一宮「弥彦神社」で10日、プロジェクションマッピングが行われた。色とりどりの光に照らされた社殿は荘厳で神々しい姿を見せ、雨にもかかわらず来場した約600人を魅了した。
燕三条地域で活動する一般社団法人燕三条青年会議所(齋藤和也理事長)主催の初めての市民参加型プロジェクションマッピングイベント「燈の杜(あかりのもり) in 弥彦神社 −燕三条の未来を灯す− 奉祝 弥彦神社御遷座(ごせんざ)百十年」。弥彦神社が現社殿に移ってから百十年の節目を奉祝、市民が地域のポテンシャルに気づくきっかけなればと初めて企画した。
燕三条JCがプロジェクションマッピングを手掛けるのは、2022年の三条市立大学での開催に続き2回目。弥彦神社では同じ年に太鼓芸能集団「鼓童」とプロジェクションマッピングのコラボレーションが行われている。
プロジェクションマッピングは、「まちの未来」をテーマにした約10分間の映像をループ再生した。地域の小学生以下の子どもたちから「花火」と「ランタン」を描いた絵を募集。応募のあった100点を超す絵を映像の中に取り込んだ。
万華鏡のようなビジュアルで、まるで拝殿が発光しているよう。ふだんの弥彦神社とはまるで別物、宝石箱のような息を飲む美さだった。
同じ日の新潟まつりの花火大会は雨で中止になったが、映像の中では花火が上がった。雨にぬれた境内は光を反射して逆に華やかさを増した。
訪れた人は「やばい、やばい!」、「いつまでも見ていられね」と雨を押して足を運んだだけの価値を感じ、写真や動画を撮ったり映像のなかに入って拝殿で参拝したりした。
齋藤理事長は「お客さんがすごく喜んでくれているのがうれしい」と手応えを感じた。「弥彦神社の快諾をいただいて、燕三条JCだけでやった。来年も形を変えてでも継続していけたらいいいたい」と話している。