新潟県は6日、ツキノワグマの出没による人身被害の深刻化が懸念されることから、これまで発表していた「クマ出没警戒警報」を「クマ出没特別警報」にレベルを引き上げた。期間は11月30日まで。
今年度、県内ではクマの出没が近年になく多発し、人身被害の深刻化が心配されている。とくにこれからのシーズンは冬眠前の食料を確保するため人里に姿を現すことが増える傾向にある。
これから秋の行楽のピークとなる3連休を控え、県民にクマへの最大級の警戒と命を守る行動をとってもらおうと、「クマ出没特別警報」に切り替えた。
4月から9月までのクマの出没、目撃件数と人身被害者数は過去最多で、10月に発生した被害を含め、人身被害者数が10人になっている。
この秋は、奥山のクマのエサとなるブナの実の成りが凶作となったことで、人の生活圏に出没する可能性が高い。9月に4人、10月に1名の人身被害が立て続けに発生。うち3人が人家周辺での発生だった。過去の凶作年では、人身被害が10月以降に多く発生している。
加茂市は17件。6月半ばには住宅地でクマが目撃されて市民を驚かせており、これからいっそうの注意が必要だ。