写真部門総評 上山益男日本写真家協会会員

過去最高の応募作品191点を審査させて戴きました。人物中心にすばらしい作品が多くあり、絞り込むのに楽しく対決いたし苦心しました。

市展賞『夕映えのふたり』外川潤一

見つめ会う若い二人の笑顔と半身ポーズが良い。背景が白く飛んでいて、左から射す夕陽の斜め光線も効果的です。

奨励賞『風の日』坂田孝次
多くの真っ白いシーツが洗濯されて風になびいています。気持ちの良い風景です。赤いカゴもワンポイントになっております。

奨励賞『水あそび』高桑功
家の外と内で遊んでいる子供二人の表情がたまらなく良く、グッドシャッターチャンスでした。お兄ちゃんに当たっているスポット的な光線も幸いしました。

奨励賞『夏の大空』吉田朝秋
よくあるモチーフの旅客機を見上げている作品ですが、日常の生活感のある地上の御婦人と撮影者の関係に魅了され、私が勝手に評価するものです。

奨励賞『グラナダの夜』田中美江
画面全体の黄色っぽい色彩が良い。スローシャッターによるブレを利用することにより動きがあり、しかも観客の表情がしっかり記録されています。

奨励賞『相似』内山喜人
電車内の光景です。新聞を読む人、携帯電話に触っているTシャツの女の子。そのさりげない日常を作品にしております。プリントサイズ(四切)は小さかったです。

奨励賞『雪の駅伝』長谷川昇
寒い雪の悪天候の中をランナーが必死に走っています。そのドラマを作品にした事に奨励いたします。画面左のパトカーの赤いランプも良い。