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三条の二・七の市で「まゆ玉」飾りがお目見え(2001.1.13)

三条市立図書館前でまゆ玉飾りを売る白根の遠藤さん夫婦

小正月の風物詩、まゆ玉飾りを売る露店が1月7日と12日の三条市の二・七の市に出店。タイ、俵、ちょうちん、宝舟などを形取った縁起物を買い求める市民でにぎわった。

まゆ玉飾りは、まゆ玉の飾り付けを田植え、片付けるときを収穫と稲作に見立て、その年の豊作を祈願するのがそもそもの起源。専業農家はほとんどなくなってしまった今、本来の目的は薄れ、商売繁盛の祈願や受験生を持つ母親が子どもの合格祈願のためにと購入することもあり、時代とともにその意味合いを変えている。

現在、県内でまゆ玉を作っているいるのは、月潟村月潟、菓子種製造販売「多屋」の一軒だけ。販売しているのも、しめ縄などの縁起物を販売する白根市の遠藤さんだけ。出店する地域も三条市、燕市、巻町などに限られるものの、地元の人だけでなく、遠くは小千谷市、六日町市、長岡市などからわざわざ足を運んで買い求める人も多い。

露天の軒下を飾るまゆ玉飾り

12日の市では、前日から雪模様で冷え込み、道足が悪かったが、三条市立図書館わきに出店した遠藤さん夫婦は、白い息を吐きながら「いらっしゃいませ!いかがですか!」と客寄せに声を張り上げていた。

その声にまゆ玉を飾る時期になったことを思い出す人もいれば、初めて“まゆ玉”という言葉を耳にした人も。店の前で足を止めた人は、白に赤や黄、緑で着色されたまゆ玉を品定めし、予算とをバランスをはかりにかけながら用意されたかごにまゆ玉を盛っていた。

まゆ玉飾りのためにわざわざ長岡から車で訪れた女性は、「恒例の縁起物ですから、近所の人や知り合いに頼まれて毎年、三条までたくさん買い来るんです」と、まゆ玉飾りの袋をいくつも手に持ち、息を白くして話していた。



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