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県央研究所が機能性豆腐「まめぷりん」発表(2001.3.30)
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三条市吉田、(社)県央研究所(高野雅志理事長)では、30日午後1時から三条市・県央リサーチコアで同研究所で開発した「機能性豆腐」の発表、試食会を開き、併せて名称を平山県知事の命名で『まめぷりん(Mame Pudding)』と発表した。
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発表・試食会
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発表会には県内の豆腐をはじめとした食品メーカーなどから約40人が出席。同研究所会長の嵐嘉明県議があいさつするとともに、平山征夫県知事から『まめぷりん(Mame Pudding)』と命名されたことを発表。高野理事長から研究の経緯を説明、そして試食、質疑応答を行った。
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成果発表する高野理事長
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試食した「まめぷりん」
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県知事による命名の発表
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豆腐の原料のダイズは“畑の肉”と言われるように、その種子に含まれる成分イソフラボンは、ガンや骨粗しょう症、心臓疾患の予防や更年期障害の軽減に効果があるとされる日本古来の伝統食品。さらに不飽和脂肪酸のリノール酸には美白効果もあり、ダイズの機能性が国際的に注目されている。
一方でダイズは、タマゴ、牛乳、コメ、ムギとともの五大アレルギー食品と言われ、乳ガンの危険性も考えられる植物エストロゲンを含むため、環境ホルモン関与食品として食卓から敬遠されつつある。
しかし、ダイズが原料でもみそ、しょうゆ、納豆といった発酵食品にアレルゲンは含まれず、酵素がアレルゲンを分解することが明らかになっている。さらに分解生成物のペプチドやアミノ酸はタンパク質のうま味成分であり、体内への吸収効率にも優れる。
こうした特性をヒントに同研究所では機能性のある豆腐の製造技術を開発。うま味と食感の改良により、調味料や箸を使わずにそのまま、スプーンで食べておいしい、アレルギー防止と血圧降下作用を併せもつ豆腐が完成した。
離乳食や学校給食、病人食、美容食、高齢者対象食品としても期待でき、同研究所では「県産ダイズの消費拡大と豆腐製造企業への経済的貢献が高いものと確信する」としている。
同研究所では6年前から開発に着手し、さらに平成12年度「新潟県わざつくり事業(新技術開発補助事業)」の指定を受けて開発を進めた。
試食では、プリンと同じような形のプラスチック容器に入れたこともあり、出席した人たちは、同じダイズで基本は同じ製法でありながら、豆腐とはまったく異なるまろやかな味と滑らかな舌ざわりにびっくり。「何も言わないで孫に食べさせたらプリンかヨーグルトと思うでしょう」と話す人もいた。
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聞き入る出席者
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いちばんの興味は、やはりその製法だが、そこは企業秘密。すでに3件の特許を申請しており、高野理事長は「今までとほとんど変わらない工程で製造できるはず」と話すていどにとどめた。
今後は同研究所の関連会社での製造やライセンス生産などによる商品化が予想され、消費の減少傾向に悩む豆腐業界の起死回生の起爆剤となることが期待される。
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