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県の天然記念物「大白藤」のある燕市・安了寺で白藤茶会(2001.5.13)

花の見ごろ迎えた新潟県の天然記念物、燕市八王寺、真宗仏光寺派安了寺境内の「大白藤」で13日、燕市主催の白藤茶会が開かれ、約300人が初夏の陽気とフジの花の香とともに楽しんだ。

満開を過ぎており、もう待ったなしの大白藤

大白藤の開花期に合わせて10年ほど前から毎年、茶会を開いている。席は燕市内にある茶道教室の回り持ちで、ことしは裏千家の捧宗護さんが席主。和服を着た10人ほどの生徒が、暑さに顔を赤らめながら客をもてなした。

終日、抜けるような青空が広がる絶好の行楽日和に恵まれた。野点(のだて)だと天気に影響されるので茶の間を会場にしているものの、戸を開け放った縁側越しに大白藤を眺めることができ、気分は野点。年配の女性を中心に市外から訪れる人も多く、午前10時から午後4時までに300人が年に一度の茶会を満喫した。

捧宗護さんの席主で300人が参加した茶会

安了寺は、寛文8年(1668)ころ、三島郡の夏戸本光寺住職、玄昌が次男の了学を伴って入寺し、中興の祖となった。中興住職の入寺当時、宗門紛争がおき、貞享年間(1648〜1687)に、他の数十か寺と共に真言宗大谷派を離脱、真宗仏光派に転派したと伝わる。

「大白藤」は、このときの転派の決意を表明、本山仏光寺の正紋「仏光寺藤」にちなんで植えられたといわれている。以来、歴代住職、門徒らの手厚く保護しており、昭和33年3月に新潟県の天然記念物に指定されている。

大白藤の幹周りは7m、そこから延びる枝を支える棚は東西50m、南北30mにもおよび、境内では全体が視界に収まりきらないほど大きい。例年、今ころから満開になるところだが、ことしは1週間ほど開花が早く、7日から10日ころが花のピークで、今は散り始めている。見逃している人は、1日も早く足を運んだ方がいい。

19日までは一晩中、ぼんぼりを灯しており、だれでも自由に見学できる。



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