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15日は三条まつりのメーンイベント、10万石の格式の大名行列。導祖神の天狗(てんぐ)をいただく行列は午後零時45分に三条市八幡町、八幡宮(藤崎重康宮司)を出発し、目抜き通りを古式ゆかしく進んだ。 大名行列に先立って八幡宮は、午10時から同宮拝殿で春季大祭の神事を行い、市民の安全と無病息災を祈願した。三条市商工課の調べだと、八幡宮境内に4千人、大名行列が進む通りに8千人の昨年並みの入り込み客だった。 氏子総代ら約20人が参列し、清め払い、降神の儀、拝殿奥の神殿開扉、コメ、酒、タイ、野菜などを供えた。 神官に続いて参列者が玉ぐしをささげ、最後に朱色のにしきに包まれた御霊を、神殿から拝殿に移し、一時間余りで終わった。 大名行列は三条祭り若衆会や神職、総代、先供(やっこ)、傘鉾など総勢約380人で編成。御霊(みたま)を納めた神輿(みこし)を従えて午後零時45分に八幡宮を出発。参道から旧鍛冶町を西へ抜け、国道289号線の目抜き通りを西端から小学校児童の子ども神輿が行列の前につき、目抜き通りを東進し、田島二、諏訪神社まで約2kmを2時間あまりかけて進んだ。 天狗は緋色の衣に鳥兜(とりかぶと)で刀を差し、高さ約60cmもある2枚歯の高下駄をはいて八幡宮を出発。天狗役は次々と交替するが、2人目からは見かけによらず2枚歯より歩きやすい1枚歯の高下駄をはき、両側を徒士(かち)に支えてもらいながら右手の鉾(ほこ)を杖代わりに高下駄を大きく振り上げて歩を進めた。 三条地域消防本部の調べだと、この日の最高気温は午後1時の27.2度。青一色の空から真夏同然の日差しが照り付け、分厚いころも着た天狗はすぐに汗を噴きだし、沿道を埋めた見物の市民は「この暑さで大変だねぇ」「汗で手が滑らねかね」と大役を気遣っていた。 天狗に頭をなでてもらうと縁起がいいといわれていることから、天狗が交替するのに宿に立ち寄るたびに、子どもを連れたお母さんが殺到。天狗を見て泣き出す子どもお構いなしに頭を差し出していた。 先導する2人1組の先供は、大羽熊や投鞘槍(なげさややり)といった道具を反対の列の先供に投げ渡す妙技に、「わぁーすごい」「うまいもんだねー」など、見物客の間から歓声と拍手が起こった。 ことしは休憩宿の1つに昨年休んでいた今井邸が、7回目の交替の場として門を開けた。通りのにぎやかさがうそのように今井邸内は関係者と一部の市民だけでひっそりと交替を行った。 ■Copyright (C) kenoh.com Allrights Reserved. |
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