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与板町では16日から25日まで10日間、楽山苑のライトアップを行っており、江戸時代の豪商、旧三輪家の別荘として建てられた風雅なたたずまいを現代的な照明効果で見せている。 山の斜面を利用した楽山苑は、つづら折りの坂道を上るとそこに楽山亭。明治25年(1892)に建てられ、町の文化財。質素な建築様式が美しく、廊下に回船の船板を使うなど数奇を凝らしている。 楽山亭から上ると良寛歌碑が。三輪家と親交が深かった良寛が、維馨尼に宛てた「天寒自愛」の書簡を刻む。 さらに上には積翠庵。千利休の考案といわれる表千家の茶室「不審庵」を模して復元、建造されたもの。そしていちばん上、楽山亭の裏に回ると十一面観音堂だ。 堂内に町の文化財の十一面観音菩薩立像を安置する。ヒノキの寄木造で、室町時代以降は絶えている金切紋の工法が施されている。明治期、大坂屋三輪家の当主、潤太郎が奈良で購入したと言われる。同町の名誉町民の三輪晁勢画伯は三輪家11代当主のおいにあたる。 本面は仏相、その上に9面がある。中央3面は微笑の相、左三面は怒りの相、右三面は涕涙の相で、喜怒哀楽を通して人々の心を救うという。 こうした建造物に趣向にとどまらず、楽山亭の前庭をはじめとしたさまざまな樹木や楽山苑を囲む竹林。自然と見事な調和を13基の水銀灯で幻想的に浮かび上がらせている。 3日目18日は平日ながら見学客に切れ目がなかった。年配の人が多く、ボランティアの解説員から何となく見ているだけではわからない説明に熱心に聴き入っていた。 ライトアップはことしで7回目。当初は東北電力がライトアップを行ったがその後、町でライトアップを行うとともに毎年、1基ずつ水銀灯を買い足してスケールアップしている。昨年は10日間でざっと5,000人が見学に訪れいる。 午前10時開門で、ライトアップは午後9時半まで。19日は午後7時から8時半まで「琴と尺八の夕べ」と茶席、20日は午後1時半から3時15分までフルート演奏と瞽女唄のイベントを行う。 【関連リンク】 ■Copyright (C) kenoh.com Allrights Reserved. |
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