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三条市教育委員会は、23日午後1時半から4時まで三条市中央公民館で文化財相談を行い、市民が所蔵する掛け軸や木彫など保存方法や字句の読み下しなどの相談にこたえた。 市民から文化財やその保存の意義に理解を深めてもらおうと毎年、行っており、市民が持ち込む美術品や骨董品を三条市内の各界の識者からなる三条市文化財保護審議会(若槻武雄会長)委員が調査して保存、管理をアドバイスした。 昨年は5人、8点の持ち込みだったが、ことしは午後3時半の段階で8人、17点と、相談が多かった。内訳は例年通り掛け軸が最も多く6点。次いで書簡5点、刀が2点、そして色紙、木彫、皿、うるし材がそれぞれ1点ずつだった。 郷土史研究家の荒木常能委員は「個人が所蔵する文化財の保存法、言われなどをお教えすることで、いつまでも大切に保管していただきたいと思います。作品の中で三条市出身の文人のものがあれば、市の文人所蔵作品展などの出展にお願いすることもあります」。 三条文人の代表格、長谷川嵐渓の絹本の掛け軸の山水画には、古代中国の偉人、屈原の詩文があった。荒木委員は「詩文に何が書かれているかわからないという相談でした。絹に墨で描くのは非常に難しいのですが、この作品見る限り、さすが嵐渓と言ったところ。すばらしいです。これに限らず多くの方が、何て書いてあるか読めない、書いてある意味が知りたい、と相談されます」と相談者の傾向を話していた。 終了間際に掛け軸の保存方法の相談に訪れた女性は「掛け軸はあまり長い期間かけないで10日ほで交換するのが望ましい」「保存するときは湿気の少ない日に羽ぼうきで軽くほこりを払ってからキリの箱に入れてください」などのアドバイスに、真剣な表情でメモに取っていた。 ■Copyright (C) kenoh.com Allrights Reserved. |
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