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三条市は8日、三条市立大島小学校をメーン会場に三条市総合防災訓練を行い、阪神・淡路大震災級の大規模地震災害を想定した実践的訓練に34団体の1,500人が参加した。
三条市大島地区で震度6弱の直下型地震が発生。同地区の道路が寸断、建物被害も甚大、水道、電気、通信等のライフラインにも被害が生じ、生活手段を失った被災者が続出、情報伝達手段も奪われた状態を想定して行った。 大島小学校に現地対策本部、市役所に市、水道局、各機関の災害対策本部を設置。信濃川左岸大島頭首工付近では大火を想定した一斉放水訓練を行い、大島小学校付近では広報と交通規制訓練を行った。 午前7時に避難所の須頃郷第3号公園に地域住民が集結する初動対応訓練のあと大島小学校へ向かい、関係機関をはじめ昨年結成した須頃地区防災会、自治会、消防団らが現地対策本部設置。住民、大島小児童の避難訓練を行い、被災者による安否確認、災害情報の伝達訓練を行った。 さらに三条郵便局と新潟レスキューバイクによる現地情報収集伝達訓練、避難所、仮設トイレ、応急救護所、特設公衆電話などの設置訓練、既存の10リットル炊飯ガス釜6台で400人分のおにぎりをつくる炊き出し訓練。倒壊家屋救出訓練では、陸上自衛隊第30普通科連隊や消防本部が電気ノコギリを使って、倒壊家屋に閉じ込められた要救助者を救出。電気ノコギリがうなりをあげて家屋の壁に切り込みを入れ、数人の隊員が中でぐったりする被災者を救出した。 家庭での火災を想定した消火訓練では、もくもくと黒煙を上げる炎に向かって地域住民が消火器のノズルを向けた。シューという大きな音とともに消火器から白い煙があがるとあたり一面に真っ白に。それでも消しきれずに消防隊員が後始末をするシーンもあり、消火器は万能ではなく、消火器の操作の難しさを実感していた。 最後はハイライトの高層建物総合訓練。大島小学校の火災を想定し、レスキュー隊が屋上に避難した被災者をはしご車、救助工作車など機械力で救出する一方、3階から地上へ斜めに張ったロープを利用し、レスキュー隊が被災者とともに屋上から綱を使って下りてくるスリリングな場面も。子どもたちは、目を丸くし、口を開けて見入っていた。 救助活動が終わると、サイレンを鳴らし消防車、はしご車、小型ポンプ車などが次々にグランドに集結。抜けるような青空に向かって一斉放水し、正午に訓練を終わった。 総合防災訓練は、阪神・淡路大震災を教訓に自分の身は自分自身で守る、自分たちの地域は自分たちで守るという防災への認識と市民の自主的な推進活動を図ろうと平成8年から毎年、行っている。また、今回、高層建物総合訓練で県の防災ヘリコプターによる救出を行う予定だったたが、南魚沼郡巻機山(まきはたやま)で起こった遭難事故の救助に向かったため訓練には参加ができなかった。 ■Copyright (C) kenoh.com Allrights Reserved. |
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