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三条市歴史民俗産業資料館で「古地図展−古城址を中心に」(2001.7.24)

三条市歴史民俗産業資料館(羽賀吉昭館長)では、9月9日まで同資料館で「古地図展−古城址を中心に」を開いており、三条城を中心とした旧三條町の町並みを古地図から浮かび上がらせている。

享保裁許書絵図、三條城付近の拡大

大きなものでは畳2枚ほどもある古地図11点を展示している。古いもので300年ほどたっているが、保存状態はよく、どれも文字は鮮明ではっきり読み取ることができる。

「享保裁許書絵図」は、享保2年(1717)に高崎藩領になった一ノ木戸村が町場をつくって商売を始めたのに対し、村上藩領で商人の町だった三條町が、一ノ木戸村が農業だけの村に戻るよう享保3年(1718)に両町村の様子を描いて幕府に差し出したもの。

村上藩領は黄、高崎藩領は茶に塗り分けられ、一目で藩を区別できる。ほぼ中央に三條城の跡が残り、川や池、田畑などカラフルに色分けしてあり、300年とうい時代を感じさせないデザイン力だ。

おもしろいのは、この絵を基に立体的におこし、ふかん図のように描いたイメージ図。平面の地図を立体的にイメージするのが苦手な人でも、当時の様子が一目瞭然だ。

古地図では、現在の地図のように方角はなく、上が北とも限らない。また、文字はいろいろな向きで書かれているが、これにはちゃんと意味があり、家の向きに合わせてあり、こうした古地図のルールを知ると、より興味をもって見学できる。

難しいことは抜きにしても、三条市に生まれ育った年配の人なら、古くから続く家が300年前の地図上にも存在しているのを探してもおもしろいし、我が家の位置を古地図上で確認したり、当時との通りの違いを観察しているだけでもあっという間に時間がたってしまうはずだ。

また、古地図からより多くの情報をくみ取りたいという人のために、8月26日午前10時から同資料館で古文書や古地図の研究を続ける羽賀館長を講師に展示説明会を開く。展示の見学、展示説明会の参加はいずれも無料。

【関連リンク】

三条市歴史民俗産業資料館のホームページ



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