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県央地域のメーカーや主婦をメンバーに平成元年、発足した異業種交流グループ、モノづくりアイデアクラブ(坂井源一会長・会員7人)は、創意工夫を凝らした新商品の開発に加えて、ことし4月から“利益の生まれる商品開発”を目指す異業種交流グループとして新たなスタートを切った。 設立当初は生活関連用品の改善やアイデアを出し合い、工夫を凝らした新商品の開発に取り組んでいたが、販路がなかったり製造費用の不足などから活動が停滞し、本来の活動が難しくなった。 そこで、ことし4月、商品開発と販路の開拓を考慮した利益重視型の異業種交流グループとして再スタートを切った。方向性を変えたことで当初20人だった会員は7人に減少した。 会長代理で白進産業(株)=三条市中新=社長の白椿貞夫さんは「いい商品を開発するだけでは利益になりません。今までのやり方を見直し開発と販路をともに考えることで商売という意識が高くなります。モノづくりアイデアクラブの名前を売り出すことで会員にメリットがでてくるわけです」と話す。 これまでに開発した商品2点のうち新しい1点は、昨年の春から1年半かけて開発した「ものつりフック」。ワイヤーをフックに加工したもので、さまざまなタイプの机やイスに取り付けて、バックなどをかけることができ、てこの原理で自重で固定されるのがミソ。パッケージや販路が決まっていないが、年内発売を目指している。 現在、開発を進めているのは「脱出用・破壊道具」。災害などでマンションや車に閉じ込められたときにドアなどを壊す道具で、万能ジャッキ、レスキス、とび&ハンマーの3点を1セットにした。 万能ジャッキは従来、回して持ち上げるハンドルが、前後左右斜めからでもハンドルが回せるように工夫。レスキスは、昔から使われているマサカリのようなもので、壁やドアを壊すことができる。とび&ハンマーは、ツルハシとハンマーが一つになって、反対側の柄にはバールは開かなくなったドアをこじ開けることができる。いずれも開発、製造したのは会員の(有)アベク=三条市如法寺=社長、平野千尋さんで、同グループとして販売する。 白椿さんは「破壊道具は災害時の救命道具。販路はマンションや役所などの公共施設を考えています。現在、商品3点を入れるケースを作っているところですが、話をさせていただいたところからすでにサンプルが欲しいなどの要望がきています。自信を持って売り出せる商品なので、モノづくりアイデアクラブの資金面を補っていきたいと考えています。年内には販売できるようにしたいですね」と話す。 同クラブでは新規会員も募集している。募集対象者は事業意欲、新商品の開発に意欲のある人。会社役員等決裁権のある人、販路開拓が得意な人、アイデアが豊富な人、流通に携わっている人。年会費は5千円で月に1、2回の会合を開いている。興味のある人は新潟県県央地域地場産業振興センター産業(tel:0256-35-5395、fax:0256-32-0477)開発部の長谷部さんに問い合わせる。 ■Copyright (C) kenoh.com Allrights Reserved. |
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