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県央地域の世代を超えた仲間づくりを進める「県央@異業種交流会」。発足から半年で会員は200人に膨らむなど急拡大しており、主催幹事で加茂市出身の知野吉和さん(29)=十日町市本町2=は「新しい出会いのなかで、さまざまな形で商売に結びつけていってほしい。これからも会員を増やして会の力をつけていきたい」と目を輝かせている。 8月に三条市で開いた第2回異業種交流会は、約140人が参加した。自薦他薦で選ばれた7人が、将来の夢や会社のPRをスピーチしたあとは、名刺交換したり歓談したり。「いろいろな人に自分のことをアピールしたいので、食べてる暇ももない」と、参加者は時間を惜しんで勧められるまでもなく自分から声をかけて交流していた。 知野さんは「会員には“知らない人が来るから飲みにこないか”と声をかけました。おかしな誘い方ですが、知らない人に興味をもつ人は前向きですよね。県央地域の方が大半ですが、遠くは新潟市内から参加された人もいます」。参加者の積極的なコミュニケーションに手放しで喜ぶ。 知野さんは介護福祉士で、(株)クリーンセキュリティーの魚沼地区の理事。介護に関するケアプランの作成や訪問介護、福祉用具のレンタルなど、十日町市を拠点に福祉コーディネーターとして活躍している。 ことし1月から2か月間、三条、燕両商工会議所は新規開業を目指す人を対象とした経営やビジネスに関するセミナー「創業塾」を開講。参加者は20歳代から60歳代までと幅広く、知野さんも新しい出会いを求めて受講した。 セミナー最終日、知野さんは思い切って手をあげて発言した。「せっかく、こうやって出会えたのだから、このまま別れてしまうのはもったいないので、皆さんで打ち上げしませんか?」と呼びかけると、予想以上に大きな拍手がわいた。この拍手が、人と人とのつながりをビジネスに結びつけるコミュニティを夢に描いていた知野さんの背中を押してくれた。 知野さんは「最初の交流会は初回はあくまでも飲み会ででしたが仲間づくりからスタートさせることが重要」。わずか20人の仲間が月1回、集まるようになり、間もなく「県央@異業種交流会」と命名した。 入会方法は、知野さんにメールアドレスを伝えるだけ。入会金もなければ会則もなく、入会後は会報代わりのメールが知野さんからメールマガジンとして届くだけ。何もしばられない気軽さからか、人が人を呼ぶ形で会員が増え、今では当初の10倍、200人に。パソコン関連、メーカー、デザイナー、建築関連、さらにはフリーターと、会員はさまざまな業種に及ぶ。 会員のメールアドレスはすべて会員にも公開。互いにメール交換して会員間での自由な交流、いわば自発的な分科会のような活動も支援しているが、現状では知野さんが発行するメールマガジン『交流会通信』による一方的なメールがほとんど。それでも実際に動き始めたケースもあり、モノづくり研究会を発足し、生活のアイデアを出し合って食事介助用のスプーンを開発したグループもある。 「前向きなメンバーの集団だから、今後はよりいっそう、いろいろな提案が出てくると思うし、そうなってほしい。まだ少数ですが仕事の取引きや販路の開拓、製品開発のヒントなど効果が表れた人もいます」と知野さん。 「交流会は新しい出会いが基本。全国でいちばん大きな会のメンバーは550人と聞きましたが、それを超える規模にしたいですね。小規模な集まりは月1回、8月のような大きな集まりは年2回のペースで企画し、趣向を凝らしたものにしていきたいですね」と、さらに大きな夢をイメージしている。 【連絡先・知野吉和さん】 電話090-3063-3077、メールtino@ginzado.ne.jp ■Copyright (C) kenoh.com Allrights Reserved. |
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